教育福島0134号(1988年(S63)10月)-047page

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の態度や能力の育成をめざしている。そのために、各教科、道徳、特活と国際理解教育との関わりを明確にしての授業研究や、外国人との交流、英語指導助手一AET)とのふれあい、海外の生徒との作品交換などの交流実践を通してテーマに迫るべく努めている。

来る十一月四日には二年間の研究成果を公開する予定である。

 

勤労体験学習

いんげん豆栽培学習

いわき市立小白井中学校

 

本校は、生徒数十一名一男子五名、女子六名)の小規模校で、いわき市の西北部に位置し、市の最高峰「矢大臣山」のふもと、海抜六百五十四メートルの高地にあり、冬の寒さは厳しく、時には零下二十度にもなる。

地域の特色として、高冷地の特質を生かした高原野菜の栽培や乳牛、和牛の飼育がある。中でも、いんげん豆の栽培は盛んで、地域をあげて本格的に取り組んでいる。

本校では、五月から九月まで、週二時間を農事学習に当て「いんげん豆」の栽培を実施している。畑作りから、苗植え、支柱立て、網かけ、除草、収穫、出荷等である。収穫は夏季休業中になり、暑さの中で大変である。二日おきに、当番生徒が採取して、豆の大きさ別に四段階に選別し、一本一本揃えて箱詰めにする。翌朝、農協を通じ出荷販売する仕組みになっている。

これらの作業を通し、学年男女の枠を越えた話し合いや、教師との対話の中で相互理解や働く喜びを体得している。また、地域の人々から耕運機による耕起や苗の支給、栽培、収穫、出荷の仕方の指導等、たくさんの協力、支援も頂いている。このような支援を通して、地域の人々の考えや生徒にかける期待の大きさなども知ることができる。

また、収益金は、図書の購入、自然教室、部活動等の補助金や、年末に市の社会福祉協議会へも一部寄付している。

この農事学習を通して、ものの見方考え方が深まるばかりでなく、二十一世紀をたくましく生きる人間形成に大きく寄与していくと確信している。また地域の人々の期待に応えられる若人に育てていくべく、今後も農事学習を続けていきたい。

 

いんげん豆のつるを1本1本ネットに固定する作業

いんげん豆のつるを1本1本ネットに固定する作業

 

コンピユ−タ導入

検討委員会を設置

いわき市教育委員会

 

いわき市教育委員会では複雑多様化している社会情勢の中で教育行政がどのように対応すべきなのか、広く市民の声を聴くために、昨年五月、教育懇談会を設置した。その中には学校教育部会、社会教育部会が設けられ、公民館活動や学校施設・設備の在り方等についての提言がなされた。そのひとつが「学校教育へのコンピュータの導入について」である。その提言を受け本年四月に「コンピュータ導入検討委員会」が設けられた。

ますます進展する情報化社会に対応し、しかも、より豊かな人間性を培っていくためにも、学校教育へのコンピュータ導入を真剣に考えていかなければならないということで十五名の検討委員が、月に一回の割合で委員会を開き、検討を重ねてきた。

基本となることをしっかりふまえて検討していかなければならないという委員の考えのもとに「何のためにコンピュータを導入するのか」「コンピュータを導入することによって、児童・生徒にどうなってほしいのか」、などについての話し合いが活発になされてきた。また、コンピュータの実技講習会、中央での各種研修会や展示会への参加など、委員自身の研修も積んで来た。

身近な所で、様々な形で使われてきているコンピュータ。新しい機種が次々と顔を見せているコンピュータ業界。六十八年度からは技術・家庭科の領域に「情報基礎」が新設される中学校。個性化や基礎基本が重視されている教育界。検討する上で考えなければならないことがたくさんある。

「児童・生徒にも教員にも、コンピュータに慣れ親しんでもらうこと」このことを基本に据え、広い視野に立ち長期的な展望をもって、コンピュータの導入を図るため更に一層の検討を続けていかなければならない。

 

熱の入った検討が続く!!

熱の入った検討が続く!!

 

 

 


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