教育福島0135号(1988年(S63)11月)-039page
教育ひと口メモ
心身障害児
巡回就学相談
養護教育課
相談員が専門的な立場からアドバイスをします
1)養護教育センターと相談事業
県養護教育センターでは、心身に障害のある就学前の幼児や児童生徒について、障害の種類、程度に応じた適切な教育措置がとれるように、併設されている心身障害児総合療育センターをはじめ専門機関との連携を密接にして相談に当っています。
相談の対象は、心身に障害があるか又はその疑いのある幼児、児童生徒であり、障害の種類は次のとおりです。
○視覚障害 ○聴覚障害
○精神薄弱 ○肢体不自由
○病弱・虚弱 ○情緒障害
○言語障害 ○重複障害
特に、遠隔地であったりしてなかなか養護教育センター等まで来所できない人たちに対する相談の方法としては、各地区を巡回して相談に応じる巡回就学相談を実施しています。毎年県内各地区で相談日と会場を決め、市町村の教育委員会等を通じて利用を呼びかけています。なお、巡回就学相談の対象者は、満六歳までの幼児と保護者等です。
2)巡回就学相談
巡回就学相談の相談員には、小児科や精神科の医師及び児童相談所の心理判定員、盲・聾・養護学校の教員等養護教育の専門家を委嘱しており、就学をひかえて子どもの知能や社会性の発達、身体の発育等に悩みを持つ保護者の教育相談や医療相談に十分応じられるようになっています。巡回相談の実施に際しては、関係者にパンフレット「巡回就学相談のお知らせ」を配布し、下記のような相談内容で呼びかけをしています。
○ことばが遅れている子ども
○落ち着きがなくよく動きまわる子ども
○人や物がよく見えない子ども
○精神発達が遅滞している子ども
○身体の動きが思うようにいかない子ども
○身体の弱い子ども
○身のまわりの始末がうまくできない子ども
○その他、心と身体の問題について心配なことがある子ども
3)相談の申込み
相談の申込みは市町村教育委員会に直接電話や葉書で申込むことになりますが、保護者の住所・氏名、子どもの氏名、年齢と相談したい内容を明らかにして申込んでいただきます。なお、相談費用は無料であり、また秘密は固く守ることになっています。
巡回就学相談の昭和六十二年度相談件数は六十九件で、このうち精神薄弱が三十一件と最も多く、次いで言語障害と情緒障害となり、その他肢体不自由、病・虚弱等があります。
4)地域相談室の利用
このほか養護教育センターでは、県立聾学校の福島、会津、平分校の三か所に地域相談室を設置し、相談員として養護教育の専門家を委嘱して、各地域の保護者や子どもを中心に多くの人たちの相談に応じられるように体制を整えています。
◎県北地域相談室
(県立聾学校福島分校内)
〒960 福島県森合町六−三四
◆(〇二四五)三一−五〇一三
◎会津地域相談室(県立聾学校会津分校内)
〒965 会津若松市一箕鶴賀字下柳原八八−一
◆(〇二四二)二二−一二八六
◎浜通り地域相談会(県立聾学校平分校内)
〒970-01 いわき市平馬目字馬目崎六一
◆(〇二四六)三四−二二〇二