教育福島0136号(1989年(H01)01月)-010page

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特選入賞論文

漢字を書く力を高める指導はどうあればよいか

石川町立石川小学校教諭

石川町立石川小学校教諭

真田秀男

 

一、主題設定の理由

 

児童の作文、日記、ノートなどに書かれた文章を見ると、既習の漢字を使用しない場合が多く見られる。また、書かれた漢字でも、意味や字形が類似しているために誤った漢字を使用したり、さらには字形を正確に記憶していないための誤字が見られたりする。漢字を書いたり読んだりすることは、国語科だけの問題にとどまらず、他教科や日常の言語生活のすべてにかかわってくる。

漢字の学習について教師の指導の面から考えてみたとき、漢字を反復練習させるだけで漢字テストをくり返すといった、従来の指導方法にも問題があった。

そこで、こうした指導の在り方を見直し、より効果的な指導法を探っていくことをねらいとして本主題を設定した。

 

二、研究仮説

 

漢字の指導を進めるさい、つまずきの傾向や原因を明らかにし、漢字の「読み」「字形」「意味」の観点から指導法をとらえ、自己学習や授業における指導などによりさまざまな角度から学習をさせれば、漢字を書く力が高まるであろう。

 

資料1 「漢字を書く力」の調査結果(一部)

※ ○中の数字は誤答傾向の類別番号

※ ○中の数字は誤答傾向の類別番号

 

三、研究計画(省略)

 

四、実践

 

(一) 漢字を書く力の調査

(1) 調査の目的

『小学校学習指導要領』(昭和五十五年四月施行)の「学年別漢字配当表」に掲げてある第一学年から第三学年までの漢字四百十六字(読み替え漢字を含め、延べ六百十二字)の「書き」の習得状況を調査し、効果的な漢字指導のための基礎資料を得る。

(2) 調査の対象

本校第四学年三組児童四十一名

(3) 調査の内容

この内容では、同じ漢字でも読み方によって正答率に差異が生じると考えられるため、読み替え漢字も調査した。今回調査した字数は、読み替え漢字を含め次のとおりである。

〇 一年配当漢字 百三字

〇 二年配当漢字 二百字

〇 三年配当漢字 三百九字

漢字はそれ自体意味をもっており、文の中で使用されではじめて漢字を習得したことになる、との観点に立ち、調査問題はすべて文の形で提示した。

(調査結果例は資料1参照)

(二) 指導に対する基本的な考え方

(1) 正答率の状況(資料2参照)

(2) 誤答傾向

誤答の傾向について、漢字指導の基

 

 

 


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