教育福島0136号(1989年(H01)01月)-016page
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(1) 課題設定のための資料
子どもたちが「はっとしたり、驚いたり、変だと思ったり」する事実、つまり、驚き、興味・関心、疑問、問題意識等を強く持つような事実を内容とする資料の提示と方法の工夫が必要である。
(2) 課題追究のための資料
課題追究を軸に「わけを考える。事象間の関係を考える。事象・事実の持つ社会的意味を考える。人間とのつながりを考える。」等の学習が主である。そこで、考えるための事実を正確に捉えさせる資料、事象の関係を捉えさせる資料、社会的意味を捉えさせる資料、事象と人間とのつながりを考えさせる資料が必要である。
(3) まとめのための資料
課題に対する「まとめ、発展、評価、次時の話し合い」等が主である。学習したことを現実の生活や自分の生活にあてはめたり、かかわりを考えさせる資料が要求される。まとめのための資料としては、前の段階で使用した資料を活用することが多い。
(四) 主体的に追究するためのグループ学習
一人一人の子どもは、個性的であり興味・関心、考え方なども異なっている。そこで、学習においては、一人一人の思考を出し合える場を構成し、その中で共通の問題をつくり出せば、自分と他との違いがわかり、全体の共通問題に自分の問題を位置づけることができる。このような一人一人の思考が出し合える場として、グループによる学習活動が考えられる。つまり、少人数の子どもの共同活動や討議によって、相互に作用を深め、共同して高め合い、主体的に追求させていきたいと考える。さらに、協力したり役割分担を果たすという態度も身につけさせていきたい。
(五) 追究姿勢をつくる自己評価
子どもが自ら学ぼうとする意欲を高めるためには学習の進め方について自己認識を深める評価が必要である。つまり、あくまで自分なりの取り組みで、自分なりの学習を支えていくような評価とならなければいけない。そこで、教師としては、学習に取り組む子どもたちが「やればできる。もっとやりたい。もっと続けたい。」という思いが連続してくるような単元の組み立て、授業の展開が必要になってくる。
○評価項目例
一めあてがわかりましたか。
二自分の考えを持つことができましたか。
三調べる方法がわかりましたか。
四発表できましたか。.
五友だちの話をよく聞けましたか。
六協力できましたか。
七楽しかったですか。
(六) 社会科単元配当表・達成目標の作成(資料4)
資料4 社会科単元配当表・達成目標=第6学年=(抜粋)
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(1) 作成の意図
1) 教師自らがそれぞれの単元を通して、子どもたちが「何が分かればよいか。何ができればよいか。」などを具体的にとらえる必要がある。
2) 地域・子どもの実態などに即して、各単元の中で評価を見通して、目標を提示する必要がある。
(2) 作成についての実際
小学校児童指導要録付属資料「観点別学習状況評価のための参考資料」をもとに、それを学年の達成とし単元ごとに観点別達成目標を作成する。
1) 各観点ごとの達成目標を明示する。
2) 目標の書き方は、原則として()のようにする。
ア 知識・理解(…わかる)
イ 観察・資料活用の能力(…できる)
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