教育福島0136号(1989年(H01)01月)-038page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
特集 3
新規事業
「自然に挑戦!フロンティア・アドベンチャー」
自然の中で豊かな心とたくましい体づくり
社会教育課
はじめに
「自然に挑戦!フロンティア・アドベンチャー」事業は、自然環境の中で.の原生活体験を通じて子どもたちの豊かな心とたくましい体を育てるため、本年度から県教育委員会の新規事業として始めたものです。
子どもたちが自然の中で遊ばなくなってから久しくなりますが、心身共に健康に育つためには、人や自然との触れ合いは極めて大切なことであります。
近年の科学技術の進歩や情報化・都市化の進展は、子どもたちの生活に物質的な豊かさや便利さをもたらした反面、自然との触れ合いや仲間との切磋琢磨の機会を少なくし、それに伴い、物事に対して感動する心や困難に耐えたり、自己の限界に挑戦したり、さらには、他人を思いやり仲間と協調する心などが薄れているといわれています。
そこで、自然の中で長期にわたり自給自足的な生活をし、ホームシックやカルチャーショックに耐え、自分の日常生活を振り返りながら心の豊かさやたくましさを培い、明日を生き抜く力を身に付けさせることを目的として、このアドベンチャーキャンプを実施しました。
以下、耶麻郡北塩原村小野川(裏磐梯)・郡山少年自然の家(二十四日のみ)で実施した概要を紹介します。
![]()
助け合い励まし合ったアドベンチャーの仲間たち
図1 キャンプ地の位置
![]()
一、アドベンチャーキャンプのねらい
(一) 出会い・触れ合い・助け合い・生の体験
今回のキャンプの目的は、「現代の子どもたちに失われつつある生活体験及び自然体験を、大自然の中での長期にわたる自給自足的な生活を通して体験させ、豊かな心やたくましい体を育てる」という点に置いた。キャンプにはさまざまな内容と方法があるが、今回の長期のキャンプでは、これまで行われてきたような二泊三日程度のキャンプのイメージを取り払って指導に臨むこととし、指導上の留意点として、「出会い・触れ合い・助け合い・生の体験」をさせることを中心に実施することにした。
(二) プログラムとねらい
このキャンプで「出会い・触れ合い・助け合い・生の体験」を具体的に体験させるための指導方法とプログラムは表1の通りである。
二、キャンプを実施するにあたって
九泊十日という長期のキャンプは、県内でも初めての試みであり、推進会議、指導者研修会、事前打合せ会等を何度も開催した上で実施した。
(一) 青少年自然体験活動推進会議
学識経験者、青少年団体関係者、医療関係者、少年自然の家職員、学校教育関係者等による十二名で構成し、全体計画の策定、関係機関・団体等の連絡調整、キャンプの円滑な運営と安全の確保等に万全を期するとともに、事業成果の波及に努めることとした。
(二) 青少年自然体験推進指導者研修会
事前踏査・調査を兼ねた指導者研修会を次の通り実施した。
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |