教育福島0136号(1989年(H01)01月)-042page
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冷たく、流れに身をつけると怖がるものもいたが、慣れるにしたがって声をかけ合ったり、手を取って助け合ったり、協力して前進する。ここで「挑戦する」「がまんする」、協力する」ことを体験することができた。
・一番の思い出は、沢登りです。あの冷たい水の中を歩くのはとても疲れました。でも、僕は班長なのでそんなことは言っていられません。僕は、末っ子なので下の子の面倒を見たことなんかなかったけど、沢登りでは、その大変さがわかりました。(中二・男)
・最初プログラムを見たときこんなきつい事をやりこなせるかと心配でした。やってみると皆と一緒に活動できてうれしかった。プログラムで一番辛かったのは、不動沢探検と原始生活でした。でも不動沢探検は、足腰が強くなったし原始生活はいい勉強になった。(小六・男)
保護者の感想
・子どもたちがバスから降り、わが子を見た時、真っ黒に日焼けし瞳を輝かせ満足しきった笑顔がとても印象的でした。
帰りの車の中があふれるほど、十日間のキャンプ生活の様子を楽しく話してくれました。魚つかみをやって、魚のうころにさわりとても気持ちが悪つたこと、沢登りでは何回も流されたこと、登山では登りはとても辛かったが、雲海がとてもきれいで、自然の素晴らしさに出合えたこと、もう一度山に登ってみたいことなど……(中二女・保護者)
・子どものキャンプ生活の話を聞きながら感じたことは、まず、物事を話すのに頭の中で整理し、考えながらゆっくりとはっきりと話すようになったのにはびっくりしました。これは、知らない者同士で気を遣いながら、また仲間の話しかたなどを見たり聞いたりしてそうなったものと感じました。
九泊十日も家を離れるのは、初めてのことなので三日目にホームシックになったと聞きました。夜になると家が恋しくなり、帰りたくてしょうがなかったようですが、六日目ころからはあきらめもついて楽しい生活をおくったようです。(小六男 保護者)
・緊張感がほぐれ、やっと我が家になじんできたのは夜になってからでしたが、自分のベッドの上でも寝袋に入って寝ていたのには驚きました。この中の方が落ちついて寝られるからとのことでした。
このキャンプを体験してどこが変わったか、多くはこれからこの体験を通して、子どもの感性と自主性をどこまで伸ばせるかを見守ってゆくしかないように思います。その環境づくりをしていく大人の責任を強く感じています。(小五男 保護者)
・十日間自然の中で過ごし真っ黒に日焼けした姿をみたせいもありますが、大変たくましくなって戻って来てくれたと思いました。竹で作った食器やよもぎで染めた布など思い出深い品物を一生の宝物にするとのこと。子どもたちが物にあふれた中での生活から原点に戻り創造することの大切さや文化に対しての感謝の気持ちなどを感じとってくれたことと思います。(小六男 保護者)
・バスから降りた息子を見て、久しぶりに会った感激もさることながら、真っ黒で耳の裏まで日焼け、皮がむけていた姿を見て大変な重労働で苦労してきたものと直感したのです。気のせいか息子の身体がキリッとしまって目
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必死で挑戦した不動沢の沢登り
資料3 キャンプ中の参加者の変容
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