教育福島0136号(1989年(H01)01月)-054page
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ふるさと探訪
県指定重要無形民俗文化財 (風俗習慣)
お枡明神枡送り行事
所在地 棚倉町大字一色字ニシキ牧四十二番地
保護団体 御枡明神保存会
棚倉町大字福井、玉野、一色、浅川町大字箕輪の四地区で四年ごとの旧暦十月十七日に、神体といっている三個一組の枡を、その年当番であった組から次の当番組へ送る頭屋制による遷座の行事である。
枡は、遷座のつど自分の組の鎮守の境内に建てる高床式の仮屋に祀る。
かつて広範囲に行われていたこの行事は、茨城県大子町などで今も小範囲ながら厳格に行われているが、福島県ではこの棚倉、浅川の両町に残っているに過ぎない。
豊穣を祈る農耕儀礼の古風をよくとどめていて、高い価値を持っている。
県指定史跡
宮ノ前古墳
古墳の墳丘の形は不明であるが、主体部をなす石室は南南東に向かって開口している。
本古墳の特色は切石積横穴式石室にあり、石室は玄室、玄門、羨道からなる。玄室は高さ一・八○メートル、幅二・〇五メートル、奥行二・二〇メートルで、また羨道の長さは一・三〇メートル、玄門部は門柱と梁石からなり奥行きは〇・四五メートルである。築造時期は七世紀後半とみられ、この種の石室を持つ古墳で保存状態の良好な最北の古墳の例と言える。
本古墳は、東日本の横穴式石室の伝統をもつ一方、巨大な石材を整形して利用するという新しい技術も採用している。
所在地 玉川村大字川辺宇宿ノ前416番地
所有者 矢野吉富氏
ふるさとの文化財
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