教育福島0139号(1989年(H01)06月)-016page

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特集2

 

学校教育における生徒指導の充実

−義務教育課・高等学校教育課−

 

自己指導能力の育成を図る積極的な生徒指導の推進

小・中学校

 

はじめに

 

昭和六十三年に県内で補導された少年は、二万七千八十七人で、前年に比べ、千五百三十六人(六パーセント)増加し、依然として青少年非行の戦後第三のピークを形成している。〈資料1〉

本県における少年非行の特徴的傾向は次のようにとらえられる。

○刑法犯少年は、前年に比べ四百四十三人(十パーセント)と大幅に増加し高い水準にある。

○刑法犯少年のうち、女子の非行が著しく増加している。(二十六・一パーセントの増加)

○小・中・高校生の非行が刑法犯少年の八十二・八パーセントを占め、中・高校生が依然として非行の中心をなしている。

○万引きや乗物盗などの初発型非行が刑法犯全体の七十四・一パーセントを占め、前年より六百六十四人(二十二・五パーセント)と大幅に増加している。〈資料2・3〉  .

○校内暴力は五件発生し、前年に比べ十三件一七十二・ニパーセント)減少したが教師に対する暴力行為は横ばい状態にある。

○シンナー等を乱用して補導された少年は前年より七十四人(八・一パーセント)減少している。

資料1 昭和63年の少年非行

〈県警本部防犯警ら部少年課調べ〉

資料2

資料2

刑法犯少年の学職別構成

〈県警本部防犯警ら部少年課調べ〉

資料3

資料3

刑法犯少年の初発型非行

〈県警本部防犯警ら部少年課調べ〉

自己発揮させる教育活動を用意し、充実した学校生活を送らせることである。

 

このような少年非行に対する適切な対応は、学校生活を正常化させ、すべての児童生徒に存在感を与え、自己発揮させる教育活動を用意し、充実した学校生活を送らせることである。

学校における生徒指導は、積極的にすべての児童生徒のそれぞれの人格のより良い発達を目指すとともに、学校のすべての活動が児童生徒一人一人にとって自己実現を援助し自己存在感を与えるようになることを目指して推進されるものである。

従って、このような生徒指導を学校生活のすべての場に十分作用させて積極的な生徒指導を推進することが、そのまま児童生徒の非行防止に効果を上げることになる。

 

以下、積極的な生徒指導を進める上

 

 

 


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