教育福島0139号(1989年(H01)06月)-031page
二十二ページより続く
2) アップノート(生活記録帳)の活用
3) 教育調査、生活リズム調査の実施
定期的に調査し、実態をとらえ指導の重点事項を策定してきた。
(2) 基本的生活習慣の確立
「私達の生活」とカウンセリングマインドを基盤とした共感的理解に立つ指導の積み重ねを行ってきた。
1) 時間遵守の励行
ア、チャイム着席運動の展開
イ、遅刻ゼロ運動の展開
2) 言語環境の整備
生徒会が母体となり、父兄参加を得て全校的取り組み「あいさつ運動」を展開した。
ア、標語コンクール(生徒・父兄)
イ、掲示活動
ウ、朝の呼びかけ
エ、係活動の推進(授業、放送)
3) 校舎内外美化運動の展開
ア、学級美化コンクール
イ、花壇の手入れ
ウ、菊の裁培
エ、親子環境美化作業
3) 正義感、思いやりの涵養
対処療法的生徒指導の体制づくりを教師側の両面から行い、自己指導力の向上に努めた。
1) 教師集団の一枚岩の確立
研修会、事例研究会を定期的に実施し、集団指導体制の確立を図った。
2) 生活改善運動の展開
生徒会、自治班会、学級会での組織的討議や呼びかけ運動を展開した。
地域連携部
(一) 研究のねらい
「家庭、地域社会との連携を密にし、地域全体の教育力を高め、生徒の健全育成を図る」
(二) 実践内容
(1) 地域連携推進協議会の定期開催
学校アドバイザー・地域の関係諸機関の代表者で構成し、情報交換を通して地域連携の在り方について研修を深めた。
(2) PTA活動の活生化
親子が経験を共有することにより対話が深まり、教育力の向上が期待できる。そのために次の活動を実施し、多くの父兄の協力と参加を得た。
1)あいさつ運動
2)教育講演会、教育講話集会
3)日曜早朝環境美化作業
(3) 広報活動の計画的実践
各種通信、生徒会専門部だよりを発行し、家庭との連携を図る手段とした。
(4) 学年・学級懇談会の定期開催
校内、校外での懇談会を通して、学校・家庭が同一歩調で指導に当たる体制を確立し、実践指導を行った。
(5) 学校公開
一日体験入学や、学校公開を実施し、生徒の学校生活についての理解と協力を得ることができた。
(6) 地域行事への参加
三大火祭の一つとして知られる「たいまつ明し」への参加は、父兄の指導のもとにたいまつの製作、運搬、設置が雄壮に行われ、参加した生徒に大きな充実感を与えた。
五 研究の成果と今後の課題
(一) 研究の成果
本研究の何よりの成果は、教師集団が今までの生徒指導に対する考え方を見直す契機となり、生徒の実態を見つめ、研究テーマに迫るために一丸となって努力したことである。結果ま直ちに生徒を変容させるものではなかったが、確実に生徒の中に浸透し、活動意欲を喚起しつつあり、次の点を成果としてあげることができる。
(1) 生徒の自主的活動と実践力が助長されつつある。
(2) 率先して生徒指導に取り組む教師の姿が目立ってきている。
(3) 地域連携推進体制が確立し、生徒の健全育成への動きが活性化している。
(二) 今後の課題
研究を通して、教師自らの意識と実践の在り方がその効果を左右することを痛感した。教師の使命の重要性を再認識し、今後とも切瑳琢磨し、日々の研鑑の積み上げにより、時代の変化に対応できる真に力のある生徒を育てていきたい。
マリーゴールドを植え付けて美化運動