教育福島0139号(1989年(H01)06月)-046page

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教育事務所だより

 

県北教育事務所

〒960福島市杉妻町2−16◆(0245)21−1111(代)

内線(3480〜3488)

時間外(0245)21−1993

動をしている学校があります。今回はこうした教育活動の実践例を紹介します。

県北管内にはオープンスペースを活用し、特色ある教育活動をしている学校があります。今回はこうした教育活動の実践例を紹介します。

 

学級を越えた交友の場に活用

 

国見町立県北中学校

 

本校ではオープンスペースを「多目的ホール」と呼んで活用している。

現在の校舎が完成してから二年八か月が経過したが、多目的ホールの活用によって効果を上げたことが多々あったものと考えている。また、多目的ホールは施設面でも多様な教育活動の場として活用しやすいように配慮されている。

本校では各学年五学級の十五学級が、それぞれ校舎の各階ごとに位置している。多目的ホールは各階ごとに設けてあり、各学年の生徒が一堂に会して学年集会を行うことができる広さがある。学年集会では、学校全体の活動を、学級の段階におろす前に、各学年に応じた指導をすることになる。このことにより、各学級での取り組みもスムーズになり、学校全体でも活動の質的高まりを図ることができる。

通常はこのスペースと廊下との境の遮蔽となる「壁」を取り外しておくので廊下の延長になり各学年ごとに自由な活動の広場が確保される。生徒たちにとって、この広いスペースはくつろぎのある交流の場となり、学級を越えた交友関係の醸成に役立っている。

廊下との区切りが必要な場合は、可動式のシャッターを使って区切る。また、さらに小個室が必要なときは、スペースを教室半分の大きさに仕切り、活動に最適な空間を作ることができる。生徒会の委員会活動、複数クラブの同時使用、学力補充の個別指導、学年PTA集会などにも活用している。

また、区切りの可動式シャッターは両面が掲示板になっている。文化祭の作品掲示、書き初め展の作品掲示、教科の作品展示などに利用する。従来、教室内に掲示していた作品をホールに展示することは鑑賞者の幅が広がり、鑑賞眼を高めるのに役立っている。

書き初め展の生徒の鑑賞態度を観察すると、三年生の作品を丁二年生が真剣に鑑賞しており、学校全体の書写力の向上に寄与していると思われる。昭和六十三年度の書き初め展に多くの入賞者を出し、学校賞を獲得できたのも指導者の熱意と相まつ,た幅広い鑑賞の積み重ねの効果であったのではないかと思われる。多目的ホールが更に教育目標達成に役立つよう工夫したい。

多目的ホールでの学年集会

多目的ホールでの学年集会

 

家庭約雰囲気の中で自分らしく

福島市立金谷川小学校

 

「給食委員会からのお知らせです。昼休みに給食についての紙しばいをしますので、見たい人は『みんなの広場』にお集まりください」

きょうも、こんな放送が校内に流れる。この「みんなの広場」とは、本校のオープンスペースのことで、児童の往来でにぎわう一階の玄関の所にあり、それだけに利用されることが多い。放送にあった給食委員会(児童会)の活動ばかりでなく、クラブ活動、学級・学年活動、さらにPTAの会議等にと、児童から大人まで利用し、それこそみんなのための広場である。

ここにはテレビや図書が置かれ、児童は寝転びながらそれらを自由に見ることができる。いわゆる、くつろぎの場である。できるだけ家庭のにおいをここに持ち込もうと使い方の規制はし


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