教育福島0140号(1989年(H01)07月)-030page
周囲の男子にやる気を起こさせたようだった。当日の朝、学級に生徒の姿がない。体育館で練習していたのだ。一人として欠ける者がなく、真剣そのものの顔、顔、顔。私もあふれる涙をおさえることができなかった。審査の先生方の心までもゆさぶったのか、あきらめていた賞まで頂いた。くずれかけていた学級の団結を立て直しながらの険しい道のりだっただけに、生徒達の感動も、私以上であったにちがいない。
Sは、都会に就職したが、すぐ戻ってきた。「かっての仲間がっきまとう。定時制高校の断念は悔しいが、都会には、もう戻らない。自分が駄目になる」と、ぽろり。「じゃ、私のしつこい指導で良かったのかな。先生、自信持っちゃうな」と返すと、「そうかも知んねえな」と、笑った。
現校勤務六年目ということで、保護者との連携も取り易くなった。「女の先生で良かった。安心して何でも話せます」と、お母さん方からの声を頂く。新任の時から、その年輪に合った教師でありたいと考えてきた私は、若さの二十代と違い、親としての顔もある三十代半ばの女教師である。現在が、親の悩みを共有できる最高の年齢であると自負したい。そして、今後も、この年齢を大切にし、「本音でぶつかる先生」をモットーに、粘り強く指導を重ねていきたい。
(原町市立原町第二中学校教諭)
児童生徒や若者の消費者被害を防ぎましょう
…累消費生活センター…
●こんな事には要注意!!
豊かな時代と奮われる昨今、子どもたちの懐も豊かなせいでしょうか、小草生の子どもですら様々な問題商法の被害にあっています。
例えば小・中学生は雑誌の広告にある「幸運のペンダント」などを通信販売で購入したり、「二重まぶたにする器具」など効果があるかどうかわからない商品を購入して相談を寄せたりする例が全層的に増えつつあります。
高校生も、昨年十一月に新聞折込広吉にあった「あて名書き内職」に申し込んだが信用できないのでやめたいという相談が当センターに数件寄せられました。
また、洋品店で勧められるままにトータルファッションと称して二十万円もの衣類をクレジットで契約したが、未成年で支払えないので解約できないかという粗談もたくさん寄せられています。
成人になりますと、キャッチセールスやアポイントメントセールなど、目的を告げずに接近してくる商法が若者をねらいます。,友人関係を利用したマルチ的商法も社会常識に疎い若者が問題点を認識できないままに参加する例があります。
就職すれば職場には資格取得商法の強引でしつこい勧誘や、先物取引の勧誘がやって来て、いやと奮えない気の弱い若者を巻き込んでしまいます。
更に、社会人になって手にしたクレジットカードを使いすぎて支払い困難に陥ってしまったり、友人にカードを貸したばかりに請求を受けて困るなどという「カード時代」のトラブルもたくさん発生しています。
子どもや若者を、このような消費者問題の犠牲にしないためには、どうしたらよいのでしょうか。
小学生の頃から、お金の意味や使い方、買物の仕方、誇大な広吉の見分け方を教え、高校生には、契約の知識やクレジットの知識をマスターさせてから社会へ送り出せば大部被害は防げるのではないかと考えられます。
また、「いや」と奮えない私達臼本人の性格も悪質商法を助長しているように思えます。自分のくらしに自分の意志を持つことも重要なことです。
先生方からも児童生徒が消費者被害にあわないような御助言を折々に与えていただければ幸いと考えます、
消費生活センターでは資料の提供や講師派遣にいつでも応じておりますので、どうぞ御利田叩ください。
福島県消費生活センター
相談事業奪用電話
0245(21)0999