教育福島0140号(1989年(H01)07月)-043page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

図3

さ』を育てる学習指導の基本型」を図1、図2のようにとらえて実践に当たった。

さ』を育てる学習指導の基本型」を図1、図2のようにとらえて実践に当たった。

(3) 二教科における研究実践

「研究仮説」を受けて、教科ごとの「教科仮説」を設定し、「実践への方策と具体的な手だて」を明らかにして(図3)実践に当たった。実践においては、一人一人の「よさ」を把握し、生かすため、共通に「個人カルテ」の活用を図った。

1)小学校国語科(福島二小 五年生)

国語科では、グループ学習や全体での思考の練り合いを通して、「『よさ』の意識化」の場を設定した。学習内容、方法について具体的な観点を設けての友達の評価や教師の評価に自己評価をつきあわせ、「『よさ』発見カード」に記入して意識化を図るものである。

「よさ」は、読み取りや作文の構想において把握した「よさ」が生かされることにより、具体的な内容や活動を通して意識化されるものとなった。

2)小学校社会科(川俣南小 三年生)

社会科では、児童の持つ「よさ」を生かすために、児童の思考に応じた四つの「学習コース」を設定し、コースごとの「学習のてびき」を活用して学習を進めた。

児童の特性を生かすための処遇により、児童は自らの課題解決過程に沿った追究活動を通して、自分の「よさ」に気、づき、「よさ」を発揮した学習を展開していた。このことは、学習のまとめとして行った児童の作品によって具体的に表れている。

3)中学校数学科(吾妻中 二年生)

数学科では、課題解決の過程において、一人一人の考えを十分に生かし、それぞれの考えの「よさ」を認め合い、見通しを持って課題解決できるような「小集団学習」を取り入れた。

「個人で考える−班・全体で考える−個人で考える」という一連の学習の仕方を繰り返し積み重ねることによって、主体的な学習態度が身につき、能動的な学習へと変容がみられるようになった。これは、「学習状況カード」の記録に顕著に示されている。

なお、本研究の第二年次分の詳細については、研究紀要第七十五号(平成元年三月発行一を参照いただきたい。四、第三年次の研究(平成元年度)

本年度は、第二年次の実践研究を踏まえ、研究協力校における教科を変えた検証授業を通して、実践的に主題を追究する。【研究協力校及び検証教科】

○福島市立福島第二小学校(図画工作科)

〇福島市立吾妻中学校(英語科)

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。