教育福島0140号(1989年(H01)07月)-044page

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生涯教育インフォメーション

 

青少年と世代間交流

〜ふるさと文化ふれあい教室〜

社会教育課

 

はじめに

「青少年と世代間交流」の必要性の背景には、最近の急激な社会構造の変化があげられます。

本県でも都市化現象が浸透し、三世代同居家族の減少や両親の共働きの増加、更にはテレビやコンピュータゲームの普及などによる青少年の遊びの変化、あるいは受験競争の過熱といった生活の変化により、異年齢集団間で交流したり、地域の伝統行事や奉仕作業に進んで参加するなどの意欲に欠け、地域の人々との触れあいが希薄になってきています。

このような状況の下では、かつて青少年の多くがふだんの生活の中から得ることができた、遊びや、協同の体験を通じて心身を鍛え、他人を思いやる心や協力する態度を育てる機会が失われ、新たに、教育的配慮の下に体験の場や機会を提供していくことが求められています。

これに対して、最近は高齢者や一般成人の中に、成人ボランティアとして青少年を中心とする世代間の交流に理解を示し、積極的に参加してくださる方々も増加し、各地の公民館などにおいて活動が行われています。

そこで、このような世代間交流を一層推進する必要があることから、これまで開設されてきた「少年教室」を発展的に統合して「ふるさと文化ふれあい教室」が昭和六十一年度から開設されました。

この事業は、文部省の補助事業として毎年、県下各地の十市町村を指定して実施し、小・中学生、高齢者を対象に世代間交流と郷土理解に大きな成果があがっていますが、ここに昨年度の実施状況を紹介します。

 

一、「ふるさと文化ふれあい教室」の

概要

(一) ねらい

少年に郷土の自然や文化にふれさせ郷土を正しく理解させるとともに、高齢者や他の世代との交流を通じて地域の成員としての自覚をもたせ、よりよい地域づくりを体験させることをねらいとします。

(二) 実施方法

少年が高齢者や成人と一緒のボランティア活動に参加することを通して自主性・自発性や連帯意識を高め、社会参加の能力を育てるための活動を、一教室当たりの参加人数三十人以上で、年間二十時間以上実施します。

(三) 活動期間、組織

主として各地の公民館を中心に、五月から翌年の二月まで開催され、地域の高齢者や成人ボランティア、かつて少年教室を修了した青年、公民館職員などが指導に当たっています。

(四) 主な学習内容と題材

ア 郷土理解に関すること

・文化財めぐり ・昔話を聞く ・民話語り継ぎ教室 ・町の遺跡に ついて ・ふるさとの地図つくり等。

イ 郷土の生活文化、伝承芸能の学習、年中行事に関すること。

・田植え、稲刈り ・神楽 ・獅子舞・もちつき・そば打ち・縄ない ・しめ飾り、わら細工 ・絵馬 ・面つくり ・竹馬、竹細工・団子刺し ・まさるつくりなど。

ウ ふれあいレクリェーション、スポーツ

・三世代ゲートボール ・ウォークラリー ・ハイキング ・お手玉、あやとり、折紙、押絵などの伝承あ

 

資料 学習計画と活動状況(例)

※会員は、少年(小学4年生〜6年生)と高齢者(65歳以上)で構成している。

※会員は、少年(小学4年生〜6年生)と高齢者(65歳以上)で構成している。

 

 

 


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