教育福島0140号(1989年(H01)07月)-045page

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そびなど。

二 活動の実際

◇民話伝承「たかだまちの民話を聞く会」

会律高田町の教室では、十一月に、老人クラブ員で町に伝わる民話を数多く記憶されている原ヨシミさんから三時間にわたっていろいろな民話を聞く会がもたれました。(会律高田町中央公民館、参加者三十名。)

◇郷土の伝承物の製作「絵馬つくり」

自分の願いを込めて描いた絵馬を神社に奉納しました。(十一月岩代町田沢集会所でのふれあい教室。)

◇世代間交流事業としての成果

熱塩加納村では熱塩小学校と加納小学校から参加した合わせて七十五名の子どもたちと高齢者、青年団、婦人会が一体となって活動し、ハイキング、ふれあい工作などを行った結果、それまでなじみのうすい関係にあった子どもたちが、高齢者や青年とも気軽にあいさつしたり、奉仕作業に進んで参加するようになったことが報告されています。子どもたちの社会参加で地域が生き生きと活性化された好例といえましょう。

▲町に伝わる民話を熱心に聞く子どもたち

▲町に伝わる民話を熱心に聞く子どもたち

 

▼絵馬つくり

▲できあがった作品・指導者の感想文より

▲できあがった作品・指導者の感想文より

私が公民館主催の「ふれあい教室」に顔を出し始めて、はや三年めとなりました。当時私は村の青年団

長をしており、世代間の交流が青年

の役割の一つだと考えていたのでこ

の教室を手伝おうと思ったわけです。当初は、自分も指導者というよりは、参加者の気分だったように思います。自分の少年時代にはこのような事業はなかったのでとてもうらやましく思われました。(中略。)以前は自然を十分利用して遊んでいましたし、また先輩たちとも一緒に遊んでいたので、いろいろな遊びを教えてもらっていたものです。今の子どもたちとは、状況が違うので一概には比較できませんが、そういったことを伝えるために少しでも私たち青年が役立っていかなければと思います。(熱塩加納ふれあい教室指導者)

 

おわりに

青少年と世代間交流については、各地域で「まちづくり、むらおこし」の機運の盛り上がりに伴い、改めて注目されてきているところです。そのため、「ふるさと文化ふれあい教室」の運営に関するこれからの課題としては、

・ 高齢者が指導者としてだけではなく、参加者として青少年と共に活動できる企画を増やしていく必要があること。

・ この教室の活動が他の世代との交流推進の基点となるよう、リーダーの育成や参加意識を高めていくこと。などがあげられます。結局のところ、参加する青少年も、成人、高齢者も、共に生きがいを感じながら参加できることが世代間の交流を進め、よりふれあいが深まる要件といえましょう。

▲修了証を手に

▲修了証を手に

 

 

 

 


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