教育福島0140号(1989年(H01)07月)-046page

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教育事務所だより

 

県中教育事務所

〒963郡山市麓山一丁目1−1

◆(0249)23−6161(代)

「新学習指導要領の趣旨」を生かすために県中教育事務所指導課

「新学習指導要領の趣旨」を生かすために県中教育事務所指導課

 

新学習指導要領への移行措置、並びに、移行期間中における学習指導についての通達が出され、「移行期間中の教育課程の実施に当たっては現行学習指導要領によるほか、その特例によるが、新学習指導要領の趣旨を生かして指導するよう努めること」として、移行期間中の学習指導の在り方が示された。

今回の改訂が所期の目的を達成するために何より大切なことは、学校現場で指導される先生方に、今回の改善の趣旨を正しく理解して、それを実際の指導に生かしていただくことにある。

指導課においても、学校訪問や各種の研修会にあっては、この点を強調するとともに、「平成元年度における新学習指導要領の趣旨を生かした具体的指導事項」として、いくつかの指導事例をまとめ、それをもとに指導・助言に努めている。これは、指導要領改訂の趣旨をキー・ワードの形で取り出し、その具体的指導事例を、左記のように整理したものである。

改訂に向けて、積極的な取り組みをお願いしているところである。

改訂に向けて、積極的な取り組みをお願いしているところである。

 

世代交流で地域づくりに貢献

 

〜ふるさと文化ふれあい教室〜

 

田村郡滝根町教育委員会

 

この教室は、次代を担う少年に高齢者とのふれあいを深めるなかで、郷土の自然や文化を見なおすことによって郷土を愛する心を育てるとともに、社会の成員として意識の高揚を図るごとを目的として、年八回実施しました。

第一回学習会では、講師に県立博物館調査員の松本登先生をお迎えしました。今のくらしと昔のくらしを対比しながらの分かり易い講話に、子どもたちは、終始、感心しながら耳を傾けていました。第二回目は、「ふれあいレクリェーション」として、高齢者が指導者となり、ゲートボール競技を実施しました。高齢者との交流が深まり、楽しさあふれる学習会でした。第三回目は、「自然観察と体験学習」として、県民の森キャンプ場で、二泊三日のキャンプ活動を実施しました。自然観察オリエンテーリングや炊飯活動、登山など、大自然の中で十分に満足できた学習会でした。第四・五回は、「ふるさと文化財めぐり」として、自分たちの身近にあっても、気付かなかったり、目立たなかった文化財を見学しました。子どもたちは、鐘乳洞の町ということ.で、あぶくま洞と入水鐘乳洞だけが文化財だと思っていたようですが、身近にあるたくさんの文化財を見学し、その貴重さなどを改めて認識したようです。第六回目は、「竹細工のいろいろ」として、たこづくりに挑戦しました。参加者全員が、たこのすばらしい出来ばえに歓声を上げていました。第七回目は、「しめ縄作りに挑戦」でした。老人クラブ員が講師となって、婦人や青年も参加し、四世代間の交流が深められました。第八回目は、「そば作りに挑戦」として、そばの配合や練り方、切り方を学び、試食もしました。

当初は不安もありましたが、高齢者は教えるときの目の輝きが一段と増し、それを見守る子どもたちも尊敬の心を持って接するようになり、微力ながら地域づくりに貢献できたと思います。

老人クラブ員からしめ縄作りを学ぶ

老人クラブ員からしめ縄作りを学ぶ

 

 

 


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