教育福島0141号(1989年(H01)09月)-006page
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提言
男女分業から共生、共栄へ
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福島婦人少年室長
小野寺サダ
【筆者紹介】
小野寺 サダ・おのでらさだ
昭和十一年
秋田県生まれ
昭和三十五年
弘前大学文理学部卒業
昭和三十五年
秋田県教育委員会
昭和四十二年五月
長崎婦人少年室
昭和四十五年
宮城婦人少年室
昭和五十七年
青森婦人少年室長
昭和六十一年四月
労働省労働基準局勤労青少年室
勤労青少年福祉専門官
平成元年四月
福島婦人少年室長
福島婦人少年室は労働省の一地方機関として、男女雇用機会均等法の施行、婦人週間の実施及び勤労青少年の健全育成等の施策を推進しているところがら、教育行政には、従来から一方ならぬ御協力をいただいているところである。特に中学校、高等学校卒業者が職業人として労働市場に参入する場合には、勤労婦人あるいは勤労青少年として我が行政対象と考えられるところがら、教育行政との連携はわけても重要と思われるゆえんである。
ところで、文部省発表によると、女子の短大、大学進学率が今春三十六・八。パーセントとなって初めて男子を上回ったことが報じられ、女子の高学歴化がますます進んでいることが明らかとなった。昭和六十一年に、男女雇用機会均等法が我が国に誕生した背景の一つに、女子の高学歴化があり、女子もそれとともに職業能力、職業意識が向上しつつあることが理由とされるが、私は、そうした進学率の高まりが、女子学生の専攻科目選択に関連があるのかないのか、その動向に大いに関心を持つ一人である。ところが、その選択の実態は、女子の場合男子に比較し、社会科学、圧学の専攻者が極端に少なく、なかんずく、工学専攻は二・四パーセントの少なさで、反対に女子の三十六・三パーセントが人文科学に集中する実態は、私の期待にいささか反するものであり、残念なことである。
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