教育福島0141号(1989年(H01)09月)-036page

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を得ませんでしたが、以下その主な活動の様子を報告します。

 

1) 野外炊飯

雨は到着時より大降りになってきていましたが、屋根付きの炊事場で予定どおりカレーライスづくりを行いました。

生徒の中には、初めて包丁を握ったり、飯ごうでご飯を炊いたりすることを体験する生徒もいましたが、事前に役割分担が明確になっていたので、それほど混乱もなく活動することができました。加えて、地域協力者のお父さんやお母さんの援助により、大変良い体験ができたように思われます。

雨のため寒さも厳しく、また狭い炊事場での活動だったので、煙に涙を流す生徒も少なくなかったのですが、徐々においしそうなカレーの匂いが充満してくるにつれ、そんな苦労も忘れ喜びがわいてきたようです。

交流の面では、人数的に多数の仁井田の生徒の活動に圧倒され、須賀川養護の生徒は少々しり込みがちでしたが自分の決められた活動をすることにより、少しずつその輪の中に入り協力して活動できるようになりました。しかし、中には集団に入れず、活動を見守っていただけの生徒もいました。

できあがったカレーライスは、ロッジで班ごとに分かれて食べました。冷えきった体と活動後の空腹感には、あたたかいカレーライスは格別だったようです。

後かたづけも激しい雨の中での作業になりましたが元気の良い生徒が率先して活動してくれ、とてもきれいに迅速に処理することができました。

寒さのため、健康面に心配のある生徒も参加しているので、全体的に予定の時間を早めて、部屋で体を暖め、休養させることにしました。

 

2) 各部屋での交流

野外炊飯後は、比較的ゆったりとした時間があったので、生徒たちは、着替えやベットメーキングを素早く済ませ、トランプなどをする班も見られました。

こうした活動も仁井田中の生徒の主導で、須賀川養護の生徒はその輪の中になかなか入れないようでした。しかし、時間が経つにつれ、仁井田中の生徒が誘ってくれたり、先生方の援助があって、徐々に参加できるようになりました。個人差はあるものの、楽しく会話したりする様子が見受けられました。

 

3) キャンドルファイヤー

当初の計画では、野外でキャンプファイヤーを行うことになっていましたが、雨のため、屋内でキャンドルファイヤーを行いました。

火を迎えるつどい、親睦のつどい、火を送るつどいなどが順序に従って行われました。

親睦のつどいでは、各班からの出し物があり、歌声などがホールいっぱいに広がり大変躍動的でした。どの班でも事前の話し合いをして、創意工夫がなされたものを行いました。

また、フォークダンスでは、はじめ恥しがってなかなか手をつなぐことができないでいた生徒たちも、活動が盛り上がるにつれ、次第に積極的になり楽しい一時を過ごしていました。

火を送るつどいは再び静けさの中で行われました。全員による合唱、ハミング、そして生徒代表の感想発表など様々なドラマが繰り広げられ生徒にとって、大変印象に残った活動になりました。

 

4) 一日目の終わり

入浴を終えた食堂で牛乳を飲み一日目を終了しました。一日中雨の中での活動だったので、全員疲れきったようで、ベットで安心したように深い眠りに包まれていました。

 

5) 室内ゲーム(運動班)

元気に起床し、朝のつどいや清掃を行い、朝食を食べ、九時からは運動班と安静班に分かれて活動しました。

運動班は、コンパスラリーを予定していましたが、二日目も雨で、プレイボールでゲームをして楽しみました。クイズダービー、集団ゲーム、フラフープ、綱引き、長縄跳びなどをして体全体を動かす活動をしました。

生徒たちは、援助し合ったり、ぶつつかり合ったり、励まし合ったりして自然に交流しながら、ともに楽しく活動することができました。

 

6) きり絵(安静班)

安静班は、当初の計画から室内できり絵を行うようになっていたので、混乱もなく実施することができました。

少々狭い部屋での活動だったので窮屈そうでしたが、テーブルに向かい、思い思いの作品を作る姿は、真剣そのものでした。

長い時間を費やし、完成させた作品は、どれも素晴らしいものでした。仁井田中の生徒たちは、健康上に問題はなくても、交流のために安静班に入っ

 

楽しく交流の輪を広めたキャンドルファイヤー

楽しく交流の輪を広めたキャンドルファイヤー

 

 

 


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