教育福島0141号(1989年(H01)09月)-049page

美術館だより

「抽象彫刻の旗手たち」展

会期9月30日(土)～11月5日(日)

会場県立美術館

抽象彫刻とは、人体などを写実的に表現する伝統的な具象彫刻に対して、特定の対象を件現するのではなく、ボリュームや構成、空間感といった造形の基本的要素に基づいて様々な形態を自由に創り出す傾向の彫刻を総称して使われている言葉です。

その様な傾向をもった戦後日本の現代彫刻は、1960年代以降すぐれた作家が数多く輩出しています。彼らは個展や内外の国際的な彫刻屡で斬新な作品を発表するなど、この分野での世界的な動向をリードする作家も数多く生まれました。鉄やステンレス、石や木を材質にしながら、室内から野外空間に出た現代彫刻は、野外彫刻展や彫刻シンポジウムの開催、都市空間への参加というように、現代村会との密接な関係を生み出してきたともいえましょう。

この展覧会は、この様な日本の現代彫刻の歩みを踏まえながら、今日もこの分野で精力的に活躍している代表作家を紹介し、町外や室内での現代彫刻に親しんでいただこうというものです。

(出品作家)

堀内正和　建畠覚造　清水九兵衛　飯田善国

多田美波　豊福知徳　土谷武　吾妻兼治郎

速水史朗　山口牧生　井上武古　保田春彦

新妻実　篠田守男　澄川喜一　江口週

湯原和夫　最上壽之　小田襄　若林奮

伊藤降道　脇田愛二郎　円中薫　橘田尚之

山田恵子　内田晴之　金沢健一　岡崎乾二郎

一般・大学生820円(660円)

高校生610円(460円)

小・中学生410円(300円)