教育福島0142号(1989年(H01)10月)-050page
ふるさと探訪
県指定重要文化財(考古資料)
原山1号墳出土埴輪(一括)
この埴輪群は、西白河郡泉崎村の北西、太田川の丘陵末端にある全長約二十メートルの前方後円墳である原山1号墳の発掘調査によって発見されたもので、五世紀末葉のものと考えられる。
古墳のくびれ部から琴を弾く埴輪、冠をつけた男子像埴輪、踊る男子像埴輪、正装した女子像埴輪及ひ鳥形埴輪等が、後円部からは楯持ち埴輪等が出土し、その樹立位置が明らかにされた。
当時の葬祭儀礼を示すものとして貴重であるばかりでなく古代の工芸品としても高く評価される。
(所在地)
会津若松市城東町1番25号
福島県立博物館内(所有者)福島県
1)冠をつけた男子像埴輪(高さ62.0cm)
2)踊る男子像埴輪(高さ59.2cm)
3)楯持ち埴輪像(高さ73.5cm)
4)鳥形埴輪(全長37cm)
5)琴を弾く埴輪像(高さ47.3cm)
6)正装した女子像埴輪(高さ42.0cm)
県指定重要文化財(史跡)二子塚古墳(一基)
この古墳は、大王扇状地上に造られた前方後円墳で、付近には五世紀後半を中心とする古墳が点在する。
全長五十三メートル前後で、後円部直径約二十一・六メートル、前方部長径約十五メートル、高さ三〜四メートルを測る。
当古墳の位置する安達太良山麓一帯には古代の遺跡が存在し安達郡の歴史上重要な地域である。中でも本古墳は県内の大型古墳の一つで、当地方に現存する古墳では最大規模を有し、当地区の首長墓の一つと目されるなど県内古墳文化史上貴重である。
(所在地)
安達郡大玉村大字大山字二子塚150番地
(所有者)大玉村ほか
全景
後円部
(平面図)
ふるさとの文化財