教育福島0143号(1989年(H01)11月)-007page
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佐藤栄佐久県知事より晴れの表彰を受ける筆者(左)
−地方文化について−
終戦の年の十二月、作家の石坂洋次郎先生に「地方文化運動は如何にあるべきか」とお尋ねしたら早速、原稿用紙にお書きになられた御返事をいただいた。
地方文化運動は、地方人の生活や物の考へ方を少しづつ引き
上げていくのが目的でせうから、現実や環境から足を離さず、
着実に進めるやうにすべきだと思います。一原文のまま)
運動方向は決定した。
会員も
K先生も喜んだ。
−四十年前も今も−指導者−
地方そのままの生活から、地域環境に即した運動を展開しているうちに程度の高さ、低さ、質、内容などが問題になって立ちどまってしまう時もあった。戦後四十有余年を経て、全国に「ふるさとづくり」「ふるさと創生」運動が、「文化」を地域に根ざすものにしようと強力に展開されていることは喜ぶべき現象と思う。一方、「文化」氾濫の時代といわれる今日、往時と同じ取捨選択のむずかしさが問題になってきた。
−取捨選択−
外部から叩かれて目を覚ますもの、自然に流れてくるもの、まともにどれを取って何を捨てるか迷った時に、取捨選択の基準をどこに置くべきかを指導助言したのはK先生であった。
−日常の良心−
文化が形の上にだけでなく生活の中に溶け入っていなければならない。
日常生活の反省と、良心とを持たなくては、文化などということは考えられない。
−教職員の方々に−
私どもが敬慕してやまないK先生は、現在、太平洋の蒼い海端に思い出を新たに日々を送っておられる。
私はのぞみたい。学校の内と外とに目を向けられ教師としてばかりでなく社会人としても役割の分担を求めながら地方文化の発展に御骨折下さらんことを。
提言
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