教育福島0143号(1989年(H01)11月)-035page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
ん」作りの体験学習や、毎年八月に東京の小・中学生を川前地区に受け入れて行う野菜の収穫、乳搾り等の体験学習を通して、彼らが多くのことを学ぶ様子を目にしている。現在は学力向上ばかりが求められて、体験から学ぶもっと大切なものが忘れられているように思う。各学校等では体験学習に積極的に取り組み、その際の経費については県当局の助成をお願いしたい。
○徳永操(徳永医院院長・学校医)
−子どもと共にある時間と空間を大切にする教育−
・現在、子どもたちの周囲には目を覆うばかりの雑誌やビデオが氾濫している。豊かで強い人間性に基づく文化の創造のために、これらを福島県から排除して欲しい。また、学業は学校で、しっけは家庭で行われなければならないと思う。更に、学業は学校の授業で十分であるようにし、親も子どもとのふれ合いの時間を大切にすべきである。また、子どもたちにとって学校生活は一生の思い出や人間形成の場として大切なものであるから、教師への道は教育への関心の高い人にのみ開かれるべきであると思う。
個性重視に関しては、学校と家庭の双方において、子どもの個性と能力に注目し、自由な発想と経験豊かな芸術心を涵養することが大切で、芸術性の高い多くの作品にふれさせて創作への衝動を起こさせる教育が望まれる。子どもとのふれ合いの中で子育てができる母親になるための教育は早くから必要であると思う。また、性的な発育期にある青少年のためには、全身をぶつけていけるスポーツ活動や芸術に向かう心を育成する必要性を感じる。
○田村育子(株式会社田村建材取締役)
−心豊かな子どもの育成を図るために−
・人格発達の中心は、愛と攻撃の欲望の葛藤であると言われる。親の生きざまを通して深い愛を示すことの乏しい現代の親と子の間には、攻撃の衝動を抑制する愛の絆がなく、人間だけが有する敬愛や慈愛を親から子に譲ることもできない。「心」の教育の充実を図るために、今、家庭に望まれるものは、人生を真撃に生きることの大切さを教えてくれる「親の生きざま」だと思う。
学校と家庭・地域社会とが連携を保つことは、特に子どもたちの「心」の教育の面では極めて重要な意義をもつ。学校で指導したことが家庭や地域社会で伸ばされ、実践されるためには、学校と家庭・地域社会とが、より一層緊密な連携をとり、一貫した方針と内容のもとに教育・指導が行われるように努めることが大切で、そのことによって子どもたちの個性に応じた教育の充実が図られるものと信じる。
人間尊重の精神をもとに、一人一人の子どもを生かし、その可能性を十分に伸長させ、生涯にわたる自己実現をより良く達成するために努力する積極的な生活態度の育成に努めていきたい。
スポーツ芸術の会場など決まる
−第50回国民体育大会福島県準備委員会第八回常任委員会−
平成七年,に本県で開催される第五十回国民体育大会の福島県準備委員会第八回常任委員会が、十一月八日、副会長の奥山副知事出席のもとに開催され次の事項が審議・決定されました。
以下にその概要を紹介します。
一 第五十回国民体育大会実施競技(バイアスロン)の選択及び会場地の選定について
二 第五十回国民体育大会スポーツ芸術の会場地選定について
第五十回国民体育大会の実施予定競技については、昭和六十一年六月の第二回常任委員会において正式競技三十九、公開競技二を決定しましたが、公開競技のバイアスロン競技については今回新たに追加実施することとなり、第五十回国民体育大会の実施競技は、正式競技三十九、公開競技三の計四十二競となりました。
また、競技会場地の選定については、昭和六十三年度から平成元年度にかけて十市十六町十二村を三次にわたって選定してきましたが、バイアスロン競技及びスポーツ芸術競技の会場地市町村が決定したことにより、全ての競技会場地が決定したことになります。
○バイアスロン競技会場地
猪苗代町
○スポーツ芸術競技会場地
福島市 郡山市
会津若松市 いわき市
なお、以上の四市一町は、他の競技会場地としてすでに選定されているので、競技会場地市町村の数は変わりません。
三 第五十回国民体育大会福島県準備委員会宿泊・衛生専門委員会の設置について
第五十回国民体育大会に全国から参加する、選手・監督・役員の宿舎確保及び健康管理等に係る専門的な事項を審議決定するために第五十回国民体育大会福島県準備委員会宿泊・衛生専門委員会を設置しました。
構成メンバーは、それぞれの関係機関・団体の代表者で二十三名の委員からなっております。
![]()
奥山副知事出席のもと開催された第8回常任委員会
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |