教育福島0144号(1990年(H02)01月)-012page

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ずきに応じた援助指導(小集団指導・ヒント・助言等)を行った。

イ、学習プリントにより、個々の到達状況を把握し、到達目標達成のために個別に指導の手だてを行った。

ウ、学習指導カードを個別に作成し、その累積資料をもとに、授業中の指導の中で、また、放課後などを利用して、補充・強化指導を行った。

四 個々の到達状況の確認

1)形成的評価の到達度の設定

肝段階………完全解決

A段階……基礎的・標準的な問題の解決

B段階……基礎的な問題の解決

C段階……自力解決なし

2)形成的評価の到達状況の把握

ア、学習時の形成的評価の問題ごとに、個々の到達状況を把握した。

イ、アの結果から、個々のつまずきの内容を分析し、それに応じた治療を行った。

ウ、評価問題ごとに学級全体の正答者数・正答率を把握した。さらに到達目標基準ごとに到達状況を把握した。

エ、ウの結果から、学級全体の到達状況を把握し、指導内容の検討を行った。

3)事前・事後・把持テストの実施

ア、学習の事前と事後に同一問題でテストを実施し、個々の到達状況と変容をとらえた。その結果からつまずきの内容をとらえ、補充学習の資料とした。

イ、各問題ごとに、有効度指数を求め、指導の効果の判定に活用した。

ウ、事後テスト後一定期間後に把持テストを実施し、把持率を求めた。

エ、有効度指数70以上を有効と認め変容があったとした。

オ 以上の結果から、指導の効果と仮説の有効性を判定しようとした。

 

資料3 形成的評価の結果

(五) 学習意欲の向上の確認

(五) 学習意欲の向上の確認

1)毎時間の学習について、自己のつまずきや到達の度合いを確認させ、その後の学習に生かせるようにするため、自己評価カードを作成し、授業のまとめの段階で使用した。

2)算数の学習に対して、取り組み方や意識がどう変容したか、事前と事後に同一質問でアンケートを実施し、その変容から指導の効果の判定をみる一つの資料とした。

 

六 検証考察

(一) 検証授業の考察(省略)

(二) 診断テストの結果(省略)

(三) 形成的評価の結果(資料3)

1) 上位群についてみてみると、それぞれの問題に対して90パ−セント以上の正答率で、十分満足できる結果が得られた。

2) 中位群では、発展問題の正答率が少し低いものの、診断問題で平均97パ−セント、深化問題で平均85パ−セントの正答率があったことから、学習内容の定着が図られたと思われる。

3) 下位群では、診断問題で平均84計の正答率があったことは、一応基本的な学習内容は理解されたと思われる。しかし、深化・発展問題の正答率が低いことは、十分な理解には至らなかったと思われる。

(四)事前・事後・把持テストの結果(資料4)

1) 有効度指数が70以上の問題は十間中九問で、有効度指数が60という問題が一問あるものの、「場合の数」について、全体的にみて到達目標に達したとみてよいであろう。

2) 特に、問題一、二、七、八、九、十の有効度指数が80を越えたことは、「場合の数」の基本がよく定着したことを示している。

3) 有効度指数が60の問題六については、児童にとって二種類のもの

 

資料4 事前・事後テストの結果と有効度指数

 

 

 

 


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