教育福島0144号(1990年(H02)01月)-011page
る。
5) 個のつまずきや到達状況に応じた学習を進めるための学習プリントを作成する。
6) 個別指導の工夫をする。
(四) 個々の到達状況を確認する。
1) 学習時の診断問題・深化・発展問題への到達状況を調べる。
2) 単元終了時の総括的評価問題への達成状況を調べる。
(五) 学習意欲の向上を確認する。
1) 「自己評価カード」を活用し、情意面の変容をみる。
2) 算数料の授業に対する意識調査を実施し、変容をみる。
五、実践内容
1) 毎時間の到達目標の設定
1) 基本的指導事項の内容と到達目標を具体的に検討し「基本的指導事項の内容と到達目標」を作成した。
2) 1)をもとに観点別の到達目標分析表を作成した。
(二) 一人一人の実態把握(資料1)
1) 診断テスト・事前テスト・学力検査・知能検査を実施し、更に一学期の評定を含めて認知面の実態を個別に把握した。
2) 1)の結果から、個々の到達目標基準を上位群・中位群・下位群の三段階に設定した。
〈上位群〉
診断問題・深化・発展問題の完
全解答が期待できる者
〈中位群〉
診断問題・深化問題が解決でき、助言により発展問題の解決が期待できる者
〈下位群〉
自力解決が困難で、個別指導が必要とされる者
(三) 授業の組織
1) 指導過程の工夫
2) 指導計画の作成
3) 検証授業計画の作成
4) 個々の到達方法の計画
〈上位群に対して〉
問題解決に当たって、既習事項をもとに解決の計画を立てさせ、計画に基づいて実行し、自力解決が図れるようにさせる。
〈中位群に対して〉
問題解決に当たって、およその見通しをもたせ、試行錯誤や少しのヒントや助言で、自力解決が図れるようにさせる。
〈下位群に対して〉
問題解決に当たって、自力解決が困難なため、小集団指導を行い操作活動などを通して、解決でるように援助する。
5) 学習プリントの活用一資料2一
〈学習プリントの問題内容〉
○診断問題…基礎的な問題
○深化問題…標準的な問題
○発展問題…応用・発展的な問題
〈活用方法と意図〉
ア、本時の学習に対するつまずきを発見する手だてとして、診断問題の通過状況を調べる。
イ、つまずきがみられた児童に対しては、補充問題に取り組ませ、段階的に問題を解決していく過程で理解を確かにさせる。
ウ、診断問題を通過した児童に対しては、より学力を定着させるために深化問題に取り組ませる。深化問題が解決できたことで一応到達目標が達成されたと考える。
エ、更に、学力の向上をめざして、応用・発展的な問題に取り組ませ、解決できることにより成就感・満足感をもたせる。
6) 個別指導の工夫
ア、問題解決の過程において、つま
資料1 形成的評価問題への到達目標基準
資料2 学習プリン No.4