教育福島0144号(1990年(H02)01月)-050page

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教育事務所だより

相双教育事務所

〒975.原町市錦町1丁目30番地

◆(0244)22−5111

今回は、社会教育一学校教育の中から、いくつかの特色ある実践を紹介します。

 

相双管内には、阿武隈山系から太平洋に及ぶ変化に富んだ豊かな自然と、伝統ある数々の文化に恵まれた郷土色あふれる十四市町村に、七十六の小・中・養護学校が点在しています。各学校では、新しい時代に対応する様々な教育活動が展開されていますが、今回は、社会教育一学校教育の中から、いくつかの特色ある実践を紹介します。

 

豊な心を育む子ども民族芸能

小高町教育委員会

 

校庭いっぱいに流れる郷土民謡、運動会の場で練習の成果を見事に発表する子どもたち、それを見守る父母や観衆から、一斉に拍手と声援が沸き上がった。退場するどの子どもたちの顔からも、精一杯演じた後の喜びと満足感があふれていた。

この情景は、小高町が平成元年度生涯学習モデル町の指定を国から受けたのを機に、地域ぐるみ社会参加活動の事業の一つとして、町内の小学校四校が取り組んでいる「ふるさと相馬子ども民俗芸能」伝承事業の公開発表の一こまである。

今日、郷土に伝わる多くの民俗芸能や伝承遊びは、社会環境の急激な変化や後継者難などから、次々に消え去ろうとしているのが現状である。このような郷土の文化に対し、子どもたちに興味や関心をもたせ、親しませることによって、豊かな心情を養い、併せて世代間の交流を図ることを目的として学校、地域、家庭、団体等が協力し合って実践しているのがこの事業である。

金房小学校が「田植え踊り」、鳩原小学校「宝財踊り」、小高小学校「相馬流れ山踊り」、福浦小学校「相馬野馬追剣舞」など、各校取り組んでいるものは異なるが、子どもたちは、創意を生かした教育活動の時間や長期休業等を利用して練習に励んでいる。

また、指導に当たる保存会などの方々との交流の輪も広がり、和気あいあいの雰囲気が生れてきている。

今後も、このような伝承活動を積極的に継続し、子どもたちに豊かな心と郷土を愛する心情を培っていきたい。

 

「田植え踊り」を発表する子どもたち

「田植え踊り」を発表する子どもたち

 

思いやりの心を育てる給食指導

葛尾村立葛尾小学校

 

子どもたちに人気のあるのは、バイキング給食である。下学年では、バイキンググループごとに、三つの栄養が含まれた赤・黄・緑の皿から、自分に合った量を取って食べるのである。そのねらいは、

○自分の体や体調に合わせて、食事の量を考え、選んで食べることができるようにする。○変化のある給食で、楽しい雰囲気を味わうとともに、

他人への思いやりの心を育てる。であるが、子どもたちは、三つの栄養

 

楽しい学年バイキング給食

楽しい学年バイキング給食

 

 

 


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