教育福島0146号(1990年(H02)04月)-009page

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びたいという人々が多くなってきております。

 

一、生涯学習について

 

最近、ふるさと創生や地域の活性化のための事業が盛り上がりをみせている中で、人づくりやまちづくりと関わって、生涯学習が改めて脚光を浴びています。

国では、中央教育審議会より「生涯学習の基盤整備について」の答申が出されるなど、今後の展望に大きな期待が寄せられています。

県内でも、生涯学習の重要性の認識が深まり、これを推進するための組織等が整備された市町村も多くなってきております。(資料1参照)

次に、生涯教育と学校教育との関わりや県が行っている生涯教育推進事業等、基本的な事について考えてみましょう。

 

1 生涯学習とは

 

「人々が生涯にわたって、より充実した人生を送ることを目指して、自発的意思に基づき、自己に適した手段方法により、継続的に行う学習活動である」といわれています。

 

2 なぜ、今、生涯学習なのか

 

(1) 社会の変化に対応して

近年の情報化、高齢化、国際化等の動きは先を見通すことのできないほど早いスピードで進んでいます。

このような変化の激しい社会の中で生きていくためにも、また、人生八十年時代といわれる長寿社会の到来に伴う生きがいづくりのためにも、私たちは時代の流れにそった、新しい知識や技術を身に付け、自らを成長させていく努力が必要となっています。

 

(2) 成熟する社会に対応して

生活水準の向上、高学歴化、自由時間の増大などにより、人々の価値観が高度化し多様化してきています。

また、今日人々の豊かさの意識は「物の豊かさ」より「心の豊かさ」をより強く求めています。(資料2参照)

 

資料2 豊かさについての意識(心の豊かさか、物の豊かさか)あなたは、どちらを求めますか?

 

くり、スポーツ、レクリエーション活動)への関心を高めています。(資料3参照)

 

このような人々の意識の変化は、「心の豊かさ」のために生活の楽しみや生きがいを求める学習(趣味、教養、健康づくり、スポーツ、レクリエーション活動)への関心を高めています。(資料3参照)

 

(3) 学歴社会から学習社会ヘ

今まで、人生の前半で修得した学歴、即ち「どこで学んだか」が個人に対する評価の観点になることが多かったようです。しかし、これからは、いかに高度な内容を学ぶかという学習から、生涯にわたって学ぶ喜びを味わいながら、人間としてどう生きたらよいかという学習へ変化することが大切です。そして「なにを、どれだけ学んだか」

 

資料3 男女別にみた人気学習関心項目(NHK 調査)

男性(N=1,109)女性(N=1,279)
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園芸25.6編みもの31.9
釣り22.7着付け(家)27.1
ゴルフ22.7和風料理24.6
税金の知識20.6書道23.8
英語会話20.4園芸22.2
スキー17.4華道20.8
カメラ・写真17.2パン・菓子づくり20.3
囲碁17.1テニス19.8
野球16.1洋裁(家)19.4
将棋15.6ペン習字18.8
書道15.0茶道16.9
貯蓄・投資・株の知識14.4お惣菜・弁当16.7
年金・保険の知識14.4室内装飾16.4
テニス14.4成人病の予防16.4
住まいの手入れ・修理14.3洋風料理16.3
日本の歴史14.2着付け(職)16.0
話し方・スピーチ14.1和裁(家)15.9
成人病の予防13.7美容と健康15.6
ジョギング13.3年金・保険の知識15.4
最近の国際情勢13.3英語会話15.3
家庭大工13.2自然食品・健康食品15.2
資源・エネルギー問題一般12.8ダンス14.5
事故・トラブルの法律知識12.6こころの健康14.2
映画12.1食品添加物13.2
社会保障と社会福祉の基礎知識12.1栄養の知識12.9

 

 

 


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