教育福島0146号(1990年(H02)04月)-044page
生涯教育インフォメーション
放送・視聴覚教材の効果的な活用−社会教育課−
いま、生涯学習時代にあって、人々は必要に応じて、自分に適した手段・方法を選んで学習を続けています。
また、多様なメディアを通して、知識・情報を得ています。
昭和六十年度のNHK総合文化研究所の調査(図1)によると、一年間に行った学習(学習行動)における方法で最も多いのは本・雑誌で、次にグループ・サークル等、以下テレビ、知人・家族等と続いています。
この調査結果から、人々はテレビ、カセットテープ、ラジオ、ビデオ教材などを活用しながら、どちらかといえば、個人で学習できる方法を多く取り入れて学習を行っていることがわかります。
一 視聴覚メディア
学習に利用されるメディアを、生涯学習施設の特色に当てはめて分類しますと
1)図書・雑誌などの印刷メディア(図書館)
2)放送・映画・ビデオなどの視聴覚メディア(視聴覚ライブラリー・センター)
3)民俗資料などの実物(博物館)
4)野外活動や集団宿泊訓練などの直接体験(青少年教育施設等)
5)講演会・学級・講座などの講師等(公民館等)となります。
視聴覚メディアは、その利用効果などにおいて、高い評価を得ていると言えますが、これらの利用上の利点として、次の事項が指摘できます。
(ア)成人の学習の場合、視聴するだけである程度の学習効果が期待できる。
(イ)自発的学習のきっかけになることもある。
(ウ)個人でもグループでも活用できる。
(エ)映画やテレビフォーラムが容易にできる。
(オ)限られた時間内で一定の内容を学習する場合、学習の能率化に有効である。
二 放送利用学習
(一) 放送で学ぶということ
テレビ・ラジオは、いろいろな生活情報を様々な形で与えてくれます。それは、子どもの教育、暮らし、趣味、健康のことなど多様な情報です。
これらに、ある目的をもって接すると、学習情報として大いに役立つものとなります。
生活に密着した、放送による学習情報を教材として、気の合ったグループまたは個人で学習し、暮らしを豊かにする、このような学習が気軽にできるのが、放送利用学習の最大の利点です。
人々のテレビ利用学習の領域を図2に示します。
図2 テレビ利用学習の領域(昭和60年度 NHK総合文化研究所調査)
(二) 放送利用セミナー
学級・講座・グループなどでは、放送メディアを利用した学習が最も身近で、しかも効果的だと言われています。
県では、放送利用学習の振興を図るために、放送利用セミナーを実施しています。ここに元年度のセミナーの概要を示してみます。
1)期日 平成元年九月二十日(水)
2)会場 霊山町中央公民館
3)テーマ 「放送を利用した実りのある生産学習について考えよう」
4)内容 (ア)実践発表 (イ)フォーラム (ウ)講演 (エ)ニューメディアの活用法について
5)参加者 百四十名
三 視聴覚ライブラリー
(一) 地域視聴覚ライブラリー視聴覚センター