教育福島0147号(1990年(H02)06月)-013page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

様子を体育館のステージの大きさの絵に描く共同作業を取り入れた。

これらの活動を通して、ねらいを達成させようと試みてきた。(資料2参照)

 

五 研究の成果と課題

 

(一)研究の成果

(1)主体的に学習に取り組む態度がみられるようになってきた。

指導目標にそった事象提示をすることで、自らの課題を持ち、指導段階にひとり学習の時間を位置付けた結果、自らの思考に基づく追求をするようになってきた。

(2)自ら規律を守り、自分の役割を果たそうとする態度が育ってきた。

集会活動のねらいが、一人一人の児童の目標としてとらえられ、意欲的な取り組みがされた。

(二)今後の課題

(1)学習過程の調べる段階におけるひとり学習のさせ方は、一層工夫・改善する必要がある。

(2)達成感・成就感を感得させるため、情意面の評価や自己評価・相互評価の在り方とその生かし方は、一層研究を深める必要がある。

 

基本的生活態度を育て、自主性を高める生徒指導

楢葉町楢葉中学校

 

一 主題設定の理由

(一)本校の教育目標から

本校の教育目標は

・自ら学び、努力する生徒

・正しい判断と行動のできる生徒

・豊かな心で協力する生徒

・たくましい体力と気力のある生徒

である。全職員が共通実践をめざし、一体となって具現化に努めている。特に本校の生徒の実態から、基本的生活習慣形成へのたくましい実践力を身に付け、何事にも積極的に行動できる生徒の育成に力点を置くことが本校教育目標達成のための重要な課題であった。

(二)生徒の実態から

生徒一人一人は明るく素直である。しかしながら、自己中心的で、集団の一員としての自覚や、自ら進んで取り組もうとする意欲に欠け、基本的生活態度も十分身に付いているとはいえない。従って、地域との連携を深め、生徒理解を基盤とした指導、援助を通して基本的生活習慣を身に付けさせ、自主性を高めていくことが必要であると考えた。

(三)家庭・地域の実態から

原子力発電所設置町としての交付金が町財政を豊かにし、公共施設が完備している。町の教育にかける期待は大きく教育予算も十分といえる。社会教育、社会体育等の行事も多く、青少年健全育成町民会議も趣旨の具現化に向けて活動を始めている。しかしながら共働き家庭の増加に伴い、家庭の教育力の低下がみられ、人間形成の上で最も大切で、しかも、大きな影響を与える時期に、家庭教育が十分機能しないばかりか、一部に手余し現象さえ見られた。将来的な展望を含めて、基本的生活習慣の確立を図牧、自主性を高めていくことが必要であると考えた。

 

二 研究推進上の基本的な考え方

(一)生徒指導の考え方

生徒指導は、生徒一人一人の人格のよりよき発達をめざし、生徒のもつ可能性を最大限に発揮させていくことにより、社会の変化や発展に対応していくための指導、援助である。言い換えれば、生徒一人一人が自他の尊厳を大切にし、その時、その場で、どのような行動が適切か自分で判断し実行する力、いわゆる自己指導力を育てることである。また、生徒指導を進めるにあたり、全教師が次の点について共通理解を深めた。

・存在感を与える。

・自己決定の場を設定する。

・人間的触れ合いを大切にする。

(二)基本的生活態度を育て、自主性を高める生徒指導の視点

(1)人間的な触れ合いと共感的な理解に立ち、基本的な生活態度の確立に努める。基本的生活態度の育成は、生徒と教師が共感的に理解し合える人間関係を基盤としており、また教師の絶えざる自己啓発への指導、援助によって成り立つものである。

(2)授業の充実により、自己実現をめざす生徒の育成に努める。学習の意欲を高める指導の場、機会、方法を工夫し、生徒一人一人が生かされる授業が展開されれば、成就感も深まり、実践力も高められる。そして自己実現に向け着実に努力することは将来の生き方に直結するものである。

(3)家庭、地域社会との連携を深め、総合的な指導、援助を行う。家庭の環境、社会の変化の渦に巻き込まれている生徒の指導、援助には限界がある。しかしながら、学校、家庭、地域社会が一体となった働きかけが自己理解を深め、自己実現に向けての意欲を喚起するものである。

 

三 研究組識(資料1参照)

 

四 実践の概要

 

学習指導部

 

(一)研究のねらい

生徒一人一人に確かな学力を付けさ

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。