教育福島0147号(1990年(H02)06月)-046page
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研究実践
豊かな心・自ら実践できる力を育てる道徳教育
(平成元年度県公立幼稚園・小・中・養護学校教職員研究論文入賞校)
田島町立田島小学校
一 主題設定の理由
急激に変化する社会環境にあって、子どもたちの耐性や、自主性及び社会連帯意識などの希薄さが指摘されている。また、教育課程審議会においても二十一世紀を指向し、豊かな心を持ち、たくましく生きる人間の育成」を強く求めている。このことは、本校教育目標とも合致する点が多く、地域ぐるみで「豊かな心を持ち、たくましく生きる児童」を育てようとしているところである。こうした中で、四年間にわたって、道徳の授業や体験活動等を通して、学校教育目標の重点項目の一つである「思いやりのある子ども」の育成に努めてきた。その結果、道徳の授業においては、児童が自分を振り返り、立ち止まって見つめられるようになってきているが、まだ、その手がかりが表面的で、様々な条件下で深く自分を見つめるところまでは至っていない。したがって体験活動等で自発的な行為とならないことが多い。
また、道徳教育に対する保護者の意識も高まってきているだけに、道徳的実践力とともに、基本的生活習慣の定着をめざし、連携指導をさらに進めていかなければならない。
こうした社会や保護者の要請と学校教育目標具現の観点からこの主題を設定した。
資料1 検証授業実践例 (4年)
1.主題
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3.指導過程
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二 研究仮説
一人一人の子どもに立ち止まって考えさせ、迷わせる指導の仕組みを工夫すれば、心が耕され、自分を深く見つめる芽が育ち、自分から実践できる力がつくであろう。
心を耕す授業の基盤として、次のような点にも意を用いて実践する。
○意図的、計画的に体験活動をさせ、成就感を味わわせ、実践意欲を持たせる工夫をする。
○学校と家庭の役割分担を明確にし指示より援助を、禁止より奨励を大切にした指導をしていくことにより基本的生活習慣を身につける。
三 研究の組織
全体会を中心に授業研究部、指導研究部、連携研究部で研究に当たる。
四 研究内容
(一) 授業の充実と道徳教育の評価
(二) 体験活動を生かした道徳的実践の指導
(三)家庭との連携
五 研究実践の概要
〈授業研究部〉
(一)授業の中でめざす児童の姿
1)下学年
自分と違った価値観のあることと、今までの自分の考え方の傾向に気付く。
2)上学年
様々な価値観に気付くとともに、より高められた価値観に照らして弱い自分に気付く。
(二)授業を進める上での留意点
1)迷いの場
資料の登場人物を通して、価値追求していく段階で、いくつの道徳的価値のからみ合いの中で、選択の場に立た
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