教育福島0151号(1990年(H02)11月)-011page

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「喜んで参加する係活動」

〜当番活動的な係を見つけ、一人一人が役割を持って活動する児童の育成〜

○中学年テーマ

「進んで活動する係活動」

〜学級生活を楽しくするために、係活動を工夫していこうとする児童の育成〜

○高学年テーマ

「主体的に活動する係活動」

〜係間相互に協力し合い、自分たちの手でより良い学級を作っていこうとする児童の育成〜

 

三、研究の視点

児童一人一人が楽しく係活動に取り組むためには、児童の活動意欲を高め維持していく必要がある。そこで、本校では次の三つの視点から、具体的な手立てを講じていくことにした。

(1) 活動のイメージ化を図ること

児童が実際の活動に入る前に、どのような活動になるのかをイメージ化し、見通しをもつことが大切である。また、イメージ化することにより、大事なことは何か、どんな点に問題があるのかなどについて検討できるようにする必要がある。

(2) 活動における教師のかかわり

児童の活動に当たって、教師はどのように指導・援助をしていくかが重要な課題である。

言葉や文字を通しての方向づけ、賞賛や励まし、教師のうなずきや承認などが重要となる。いずれにしても、肯定的に児童の活動を見守る教師の姿勢が前提条件となる。

(3) 活動を認め合う場の設定

自分や自分たちの活動が認められることは、次の活動へのエネルギーとなる。そのためにも、児童相互の認め合いや教師の賞賛などは、児童の実際の活動を踏まえたものでなければならない。また、常に友達のよい点に目を向けることのできる学級づくりが大切になってくる。

 

資料2 「3年生の新聞を作ろう」活動計画

 

四、研究の実際

 

四、研究の実際

1 研究組織(略)

2 研究計画

 

3 授業実践例

 

3 授業実践例

次に、本年度の授業研究の中から二つの実践例を紹介する。

 

実践例1)(第三学年)

 

(1) 活動名「三年生の新聞を作ろう」

 

(2) 授業の構想

中学年のブロックテーマ「進んで活動する係活動」に迫まるために、今までの当番的な活動から、学級生活を楽しくするような活動へと、活動の範囲を拡大させ、工夫・発展させることにより、係活動に意欲的に取り組ませていきたい。

そこで今回は、それぞれの係で作成していた新聞をつなぎ合わせ、学級全体の新聞へと発展させ、係間の協力の大切さを気づかせたい。その後、残ったスペースを全員で作成するための話合いの場を設け、学級全体で作り上げる新聞であることを意識させることにより、より意欲をもって自発的に取り組めるような児童を育成したいと考え活動計画を設定した。(資料2参照)

 

(3) 指導の観点と考察

1) 活動のイメージ化

実践活動を通しての話合い

授業前半で係ごとに作成した新聞を貼り合わせる実践活動を行い、後半で残ったスペースをどうするかについて話し合わせた。目の前の未完成な新聞を見ながら進めたので、話合いも具体的なものとなり事後の活動も上手にできた。

係活動カレンダー

児童の豊かな発想を具体的な活動に結びつけるために「係

 

 

 


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