教育福島0151号(1990年(H02)11月)-025page
美術館の収蔵美術作品等を系統的に展示し、三か月に一度の展示替えを行うなど、作品の保全を図りながら鑑賞に供している。また、特集常設展ではテーマに沿って収蔵作品を追加紹介している。
○特集常設展
一月十二日〜二十七日
3、収集
近代美術の流れを展望するにふさわしい作品の収蔵に努力しており、本年度は、関根正二「裏の娘」等を収集した。
十四、福島県立博物館
昭和六十一年十月に開館した県立博物館は平成二年十月七日に、入館者百万人を達成し、着実な歩みを示している。
平成二年度の事業内容及び行事予定は次のとおりである。
一、常設展
(1) 総合展
本県の歴史の流れを原始から現代までその生活を中心に展示するとともに、歴史の背景となった自然と人々のかかわり合いをテーマとする構成をとっている。
(2) 部門展
民俗、考古、歴史美術のそれぞれ専門性の高いテーマを扱い、総合展示を補い、理解を深めることを目的としている。
2、企画展
(1) 「亜欧堂田善とその系譜」
四月二十一日〜六月十日(四十四日)
江戸時代の代表的な洋風画家である亜欧堂田善とその前後の代表的な画人達の作品を集め、洋風画の流れを展望できる展示とした。
(2) 「太古の生きものたち」
七月六日〜九月二日(五十一日)
三十五億年にわたる生物のたゆまない進化の様子を浜通り地域の化石を中心として明らかにし、現在と異なる当時の環境を提示した。
(3) 「秀吉 氏郷 政宗」
九月二十二日〜十一月二十五日(五十五日)
中世から近世への時代の転換を、本県と関わりの深い奥羽仕置関係の資料を中心に展示し、戦国の世が終わっていく過程を明らかにした。
(4) 「日本の音色」
一月十九日〜三月二十一日(五十三日)
古代から現代に至る楽器を提示し、各々の時代の音楽と生活の関わりに触れ、音楽を通じて各時代の特色を探る展示とする。
シャガール展(県立美術館)
3、講演会
(1) 企画展講演会
四月二十九日(日)
「亜欧堂田善と江戸時代の洋風画」
成瀬不二雄(大和文華館次長)
(2) 企画展講演会
七月十五日(日)
「日本の恐竜」長谷川善和(横浜国立大学教授)
(3) 企画展講演会
九月三十日(日)
「秀吉政権と東北」小林清治(福島大学名誉教授)
(4) 企画展演奏会
三月三日(日)(予定)
「雅楽ミニアンサンブル」宮城慎三(琴麗学園理事長)
5、講座
学芸員や外部講師による詳しい講義や実技の指導を実施する。
(1) 一般講座
○旧石器時代 四月二十一日(土)
○縄文時代 四月二十八日(土)
○弥生時代 五月十二日(土)
○古墳時代 五月十九日(土)
○民具の見方調べ方 五月二十七日(日)
○博物館と保存科学 六月九日(土)
○祭りと祀 六月三十日(土)
○豊臣期の奥羽越城郭破却令 十月十三日(土)
○鉱物の世界 十月二十七日(土)
○焼物の名前 十一月十七日(土)
○会津における工業の発達二月九日(土)
(2) 特別講座
○秋田蘭画 五月十三日(日)
○エジプトの考古学 五月二十七日(日)
○魂の作法、稲のまつり八月十九日(日)
○ 化石の宝庫-いわきの大地八月二十六日(日)
(3) 実技講座
○拓本をとろう 五月二十六日(土)
○祭り体験 七月十二日(木)
○土器を作ろう(四回)八月四日(土) 八月五日(日) 八月八日(水) 十月二十一日(日)
○おもちゃを作ろう(三回)七月二十六日(木) 十二月二十二日(土) 三月二十三日(土)
(4) 野外講座
○貝化石をさがそう 五月二十日(日)
○鉱物をさがそう 十月二十八日(日)
(5) 金曜講座
毎月第二、第四金曜日に県内の歴史に関するテーマについて館長が講演を実施する。
6、その他の教育普及活動
(1) 映画会
館収蔵のニュース映画等を年五回上映する。