教育福島0151号(1990年(H02)11月)-026page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(2) ワークショップ

伝統的技術保持者による公開実演を年三回実施する。

(3) 体験学習室

したくと動き、玩具と遊び、昔の灯りなどのテーマがあり、先人の工夫のすばらしさを実感し、祖先の歴史や生活を体験させることを目的としている。

そのほかに月二〜三回、日曜日に昔語り、機織り、手仕事などの実演を行う。

7、調査研究

博物館の機能を充実させ、さらに県民の学術、文化の発展に寄与するため、各分野に関する専門的な調査研究を行う。

また、博物館の保存、収集、展示、教育普及などの諸活動についても、今後の指針を定めるため、調査研究が行われている。これらの成果は展示はもとより、調査報告書や紀要で発表される。

 

文化財の保護

一、文化財の指定と保護

わたしたちの遠い祖先が歴史の中でつくりだし、引き継いできた貴重な文化的遺産を保存し活用を図ってゆくことは文化の振興にとってきわめて重要なことである。

そのため、文化財の中から特に歴史上、学術上、芸術上価値の高いものを重要文化財、重要無形文化財、重要無形又は有形民俗文化財、史跡、名勝、天然記念物として指定し、これを一般に公開するとともに保存に努めているところである。

現在の指定件数は、国指定百五十六件、県指定三百八十件、市町村指定一千六百二十五件となっている。

 

二、文化財保護審議会

県文化財保護審議会(会長 山口爾一郎)は、十五名の委員で構成され、文化財の保存及び活用に関する重要事項について調査審議し、教育委員会の諮問に応じて建議を行っている。

同審議会が教育委員会の諮問に対して指定する旨の答申を行い、本年三月二十三日付で新たに指定した文化財は、重要文化財四件、重要有形民俗文化財一件、史跡一件合計六件である。

 

三、民俗文化財調査(民俗芸能緊急調査)

都市化の進展等により、民俗芸能は急速に衰退し、その内容が変容し、中断又は廃絶しつつあるものが多い。

本調査は、平成元年度より継続して実施しており、今年度は今までの各地域の民俗芸能の調査結果を報告書としてとりまとめることで作業を進めている。

 

四、文化財保護指導者講習会

文化財の保護について指導的立場にある関係者を対象として、文化財に関する専門的事項について講習会を開催した。

〇期日 平成二年八月一日〜二日

○場所 サンライフ原町

○講義及び講師

「吉野ケ里遺跡」

−発掘調査から保存整備まで−

佐賀県教育委員会

文化財課長 高島忠平

「浜通り地方の貝塚の分布とその調査について」

いわき市立藤間中学校

教頭 渡邉一雄

「県指定史跡長沼南古館」

−調査から指定及び今後の整備計画について−

長沼町教育委員会

学芸員 市川一秋

「相馬地方の文化財について」

県立原町高等学校

教諭 玉川一郎

○現地研修

概要説明

「近年の大規模開発と発掘調査について」

県文化課遺跡班

現地研修

「鳥打沢A遺跡ほか」

(財)福島県文化センター

 

北塩原村の餅◆唄(県民謡まつり)

 

北塩原村の餅◆唄(県民謡まつり)

 

五、第九回福島県民謡まつり

県内のそれぞれの地域の歴史や風土に根ざして生まれ育ち、幾世代にもわたって受け継がれてきた民謡を本来の姿に復元して一般に公開し、理解と認識を深めるとともに記録保存を図るもので、今年度は十一月十八日(日)二本松市民会館において開催し、十二団体、二個人が出演した。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。