教育福島0151号(1990年(H02)11月)-054page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

教育事務所だより

いわき教育事務所

〒970 いわき市平字梅本15

TEL 0246-22-4111

 

いわき教育事務所からは、管内学校教育指導の基本方針のうち、初任者研修の充実と小・中学校の連携推進について、また、「わたしの学校・ぼくらの活動」では、児童生徒が自然の中で生き生きと教育活動に取り組んでいる三校の実践例を紹介します。

 

初任者研修の充実を図る

○模擬授業で研修

今年度、当管内での初任研対象教員は小・中学校合わせて百二十名である。

初任者が意欲をもって研修に参加し、ねらいを十分達成できるよう、当所では研修会の運営を工夫し内容の充実に努めてきた。

そのひとつの試みとして、夏季休業中における四回の授業研修で、算数科では「円と球」、道徳では「一枚の写真」、学級活動では「自分の短所と長所」(小学校)の『模擬授業』を行った。

各指導者(指導主事)が、初任者を相手に授業を行いながら、途中で授業のポイントや細かな指導技術について解説を加えていくものである。演示と解説が同時進行していくため、初任者も指導技術の実際とその効果や意味を、その場その場で学ぶことができた。

初任者にとって、技術を身につけることもさることながら、授業を受ける立場になって自分の日ごろの指導の在り方を子どもの視点から見直してみるという面からも模擬授業の意義があったと思われる。初の試みであったが、初任者からは好評であった。

−いわき教育事務所−

 

初任者も生徒になって

 

初任者も生徒になって

 

○ ボランティア活動研修から

「寮母さんは誰一人として叱ったり怒ったりする人がいなかった。体が自由にならなくても一生懸命自分でやろうとしているんだもの叱れないでしょう、という寮母さん。子供だってできないなりに一生懸命やっているんだ」「…お年寄りをやっかいものにすることのないやさしい心を育ててあげなければいけない。少しずつ忘れがちになっている、人のために尽くす心を大切にしていきたい」

「…自分自身が子供達に思いやりの心を育てていこうと考えていながら、よく考えてみれば、そのように教えている自分に思いやりの心があったのだろうかと考えさせられたのです」……

これは、五つの養護老人ホームに分かれて行われたボランティア活動研修後の感想の一部です。お年寄の方たちや寮母さんの姿から心を揺り動かされ自分の生き方や子ども達への接し方などを見つめ直したものばかりでした。

初任者の先生達のこのみずみずしい感性が、「心豊かな人間」を育てる大きな原動力になるに違いないと感じさせられたB研修でした。

−いわき市教育委員会−

 

忘れ得ぬ、おばあちゃんの笑顔と優しい眼差し

 

忘れ得ぬ、おばあちゃんの笑顔と優しい眼差し

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。