教育福島0151号(1990年(H02)11月)-055page

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小・中学校の連携

新学習指導要領では、幼、小、中、高における教育の一貫性が強調され、総則において「地域や学校の実態等に応じ……学校相互の連携や交流を図ることにも努めること」と示された。

管内でも、これまで様々な形での学校間の連携や交流が自主的に実践され効果をあげてきた。今年度は、学区を同じくするごく近隣の小・中学校の連携を一層深め、学校経営や学習指導などに幅広く発展させるようより積極的な推進をお願いしているところである。

小・中連携のねらい

学区を同じくする小・中学校が相互に連携を深め、義務教育九か年の見通しをもって教育活動を進めることにより、それぞれの学校教育の改善充実に資する。

1)学校経営にかかる基本的な内容について、学校間の一貫性・系統性を図る。

2)学習指導における小・中それぞれの立場を理解し合い、学習指導の改善充実を図る。

3)同じ地域に生活する児童生徒の健全育成という観点に立ち、生徒指導の充実を図る。

現在、各学校とも校長・教頭の連絡会、学習指導のための合同の研究会や研修会等、定期的・組織的に連携推進に取り組んでいる。

 

わたしの学校ぼくらの活動

コスモス街道に夢はせて

−いわき市立御廐小学校−

御廐(みまや)小学校では、特別活動、の一環として、市民手づくり“まちづくり”のコスモス街道植栽事業に協力し、自然の中での生き重き学習を体験した。

人の心を和ませるコスモスの咲きそよいだ河畔の秋の風景を思いうかべながら、百二十名の六年生が丹精こめて苗の移植作業を行った。

 

みんなでコスモス街道づくり

 

みんなでコスモス街道づくり

 

ふるさとに学ぶ

「自然観察教室」

−いわき市立永井小学校−

永井小学校では、ふるさとに学び、ふるさとにはたらきかける児童の育成をめざして、七年前より「ふるさと教育」を実践している。

今年度も、創意の時間等を利用してふるさと教育がスタート。五月には全校生を六年生リーダーとする十班に編成し、「春の野山で遊ぼう」と題した自然観察を開いた。

山菜や野鳥や魚を求めながらのオリエンテーリングを行い山野をかけ回った。また、クラブ活動では、ふるさとクラブを設け地域の探訪を進めている。

 

「ほら小川にはいっぱい生物がいるよ!」

 

「ほら小川にはいっぱい生物がいるよ!」

 

地域の自然環境を生かして

−いわき市立豊間中学校−

豊間中学校は、塩屋崎燈台のふもとに位置し、すばらしい自然環境の中にある。“自然とのふれ合いを大切に”をスローガンに、各教科に「自然」に関する指導内容をできるだけ多く取り入れ、体験学習を通して、豊かな心をもちたくましく生きる生徒の育成を図っている。

特に、野外観察クラブは、他校では体験することのできない海浜生物の観察を通して、漁業と関連付けて貴重な資料を作成しつつあり、今後の研究成果が期待されている。

 

定置網漁業についての学習

 

定置網漁業についての学習

 

 

 


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