教育福島0152号(1991年(H03)01月)-011page

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でどんな読みの目標を重点的に指導していくのかを明確にするため「領域別系統表」を作成した。(資料1)

(二) 音読を生かした指導計画と指導過程の作成

(1) 音読と他の学習活動がどのようにかかわりながらその場面の中心に迫っていくのかがわかるような教材分析表を作成した。

(2) 指導計画の作成(資料2)

大きく「読みなれる」「読み深める」「読み味わう」の三つの段階で指導計画を構成し、それぞれに音読活動を取り入れた。

(3) 指導過程の作成(資料3)

「気付く」「深めると「味わう」の三つで構成し、それぞれの段階で音読が表現と理解を有機的に結び付けるものとなるよう工夫した。

(三) 音読の基礎練習の設定

各単元における読みの目標を達成するための基礎的技能を身に付けさせる指導を取り立てて行う"音読の基礎練習"を単元の第一時間目に設定した。

内容は、発音、発声練習から、音読の工夫のさせ方、音読記号のつけ方など、易から難へ、児童の実態、単元の目標などによって変わるようにする。

 

資料2 基本的な指導計画

資料3 基本的な指導過程

 

資料3 基本的な指導過程

「口をしっかり開けて、よく響く声で読もう」

 

「口をしっかり開けて、よく響く声で読もう」

「口をしっかり開けて、よく響く声で読もう」

 

〈留意した点〉

○ 児童に分かりやすいめあての提示

〇 児童の実態、目標に合った資料の選択

○ 多様な読みを啓発する指導の工夫

○ 叙述から遊離しない話し合いのさせ方

(四) 表現と理解を関連させた指導

(1) 理解から表現へ

1) 毎時間の授業の中で大事なところを視写することによって新たな表現に気付いたり思い出したりすることができる。それを読みの工夫に生かしながら、話し合い、表現へと高めるよう指導した。

2) 場面設定を明らかにしていく方法

会話文の読み方を考える際に、場面の状況を明確にして工夫させる方法である。人物の位置、だれに向かってどの程度離れてどんな気持ちで話しているのか、さらにはどんな顔でどんな格好をしているか等、その人物の様子を一つ一つ明らかにしながら音読を工夫していく。

(2) 表現から理解へ

1) 教師の範読によって理解を深める方法

重要な場面や文を意識化させるために教師がいろいろな音読を試み、その違いに気付かせ内容理解に迫る方法である。ストレートにねらいに迫ることができるという長所がある。

2) 友達の読みを聞いて理解を深める方法

友達のいろいろな読みを聞いて、AとBではどこが違うか、自分と異なるところはどこかを見つけて、より適切な読み方について思考し、話し合っていく方法である。

(3) 表現と理解がより一体化されたもの

1) 動作化を取り入れた方法

動作化によって得られるリアルで豊かなイメージをもとにして会話文の読み方を話し合ったり、人物の気持ちを考えたりする活動が多様に構成できるよう指導した。

2) 劇化を取り入れた方法

場面の状況設定を明らかにしイ

 

 

 


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