教育福島0152号(1991年(H03)01月)-018page
特選入賞論文
望ましい生徒会活動をめざす組織と運営のあり方
前期副主題−自主的、積極的な参加意識の高揚を図るために新しい組織作りと委員会活動の定着はどうすればよいか
後期副主題−主体性を育てる生徒会活動のために委員活動の活性化を図るにはどうすればよいか
いわき市立平第二中学校代表 校長 鈴木孝
一、 主題設定の理由
指導要領の改訂に伴い、生徒会活動が特別活動の四つの内容の一つとして位置付けられたのは、生徒会活動の持つ「学校生活の充実向上を図る」、「積極的に活動に参加することにより学校における共同生活を楽しく充実したものにする」、「自発的・自治的活動を通して自己実現を図り公民的資質を育成する」という生徒会活動の特質が、今日的課題として重要視されているからであると受けとめている。
本校においては、今年度「指導の重点」の一つとして、「生徒会活動の質的改善と充実に努める」ことを取り上げた。
これは、学校経営方針「生徒の持つ可能性を引きだしその能力を伸ばす指導に徹する」に基づいたものであり、「望ましい生徒会活動の姿」を『「組織」と「運営」のあり方』に焦点を当てて求めることが、本校の実態から考えて教育目標の具現化に一層つながると考え、本主題を設定した。
なお、本校の生徒会活動が、前期と後期の二期制になっているという機構を考慮し、この研究主題を見通しをもって推進するため、前・後期の副主題を委員会活動を中心に設定し段階的、系統的に迫れるようにした。
二、 研究仮説
委員会活動を中心とした生徒会活動において
a 全員参加の組織作り
b 学級活動との密接な関連を持たせた委員会活動の運営
c 諸活動の時間や場の確保と計画的運営
d 学校生活の改善を目指す身近な活動の展開
e 生徒自らの運営による生徒会行事等の充実と創造
を図ったならば、生徒会活動における意識が高揚し、自主的、実践的な生徒会活動が展開されるであろう。
(一) 仮説のための考え方
生徒会組織の運営は、基本的には全て「生徒会会則」に基づいて行われる。
そのため、研究主題に迫るためには「生徒会会則」の改正を含め、本校の実情に即した具体的な手立てを実践する必要がある。
また、本研究が求める「組織」と「運営」のあり方は生徒会活動全体を通して考えなければならず、この手立ても、生徒会活動を全体的にとらえられる観点に対応させる必要があると考えた。
そこで、新学習指導要領で示される生徒会活動全体に関わる三つの「活動内容」を観点とし、この観点を参考にしながら本校の実態に即した実施可能な手立てを考えていった。
このようにして、手立てを絞り込む過程の中で、仮説「手立てa、b、c、d、e」が精選されてきたが、これらは、各観点に、主に次のように対応しており、主題解明のために十分な妥当性を持つものと思われる。
(1) 学校生活の充実や改善向上を図る活動 a、b、d
(2) 生徒の諸活動についての連絡調整に関する活動 c
(3) 学校行事への協力に関する活動 e
(二) 仮説における「手立て」と副主題との関連
前期は、手立て「a、c、d、e」は重点的に実践し、「b」は段階的に実践する。後期については、省略。
三、 研究の構想
(一) 研究のねらい (省略)
(二) 研究の計画
(1) 研究方法 (省略)
(2) 研究対象 全校生徒
(3) 研究組織 (研究組織図)
(4) 研究日程 (省略)