教育福島0152号(1991年(H03)01月)-020page

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学級や個人の意見を生かすため、学級意見箱を各学級に設置した。これを随時、定例常任委員長会等にはかり、活動に生かした。

c. 諸活動の時間や場の確保と計画的運営

ア. 定例常任委員会

新たに、「創意の時間」(土曜日の三校時)に、月一回の常任委員会を定例化して位置付けた。

また、各回の実施要項に基づいて各委員会が月ごとの活動の反省やまとめを行い、次の月への取り組みを確認する等、計画的な運営ができるようにしている。

各常任委員会は全体用、学年用、学級用の三種類の活動記録簿を持ち、学級から常任委員会役員までの連携を十分図れるように配慮している。

イ. 集会や昼の放送時の「生徒会の時間」

生徒による企画運営ができる場「生徒会の時間性を新たに設け、本部や各委員会からの広報活動を継続的、効果的に実施した。

ウ. 計画的な広報活動

生徒会新聞を一般生徒の関心を高めるための重要な広報手段と考え、その内容の充実に心掛けながら本部が中心となって適宜発行している。

また、定例常任委員会の実践内容や活動反省については、各委員会全体の広報計画を立て、集会・放送.新聞の三つの手段を通して計画的に実施している。

さらに、生徒会本部や各常任委員会の月別目標を、各学級内や生徒会掲示板に常に掲示し、委員会活動等への理解の徹底を図るとともに、その広報に努めた。

d. 学校生活の改善を目指す身近な活動の展開

ア. 「0」運動

「0」運動とは、「時間を守る運動」と「正しい服装の徹底を図る運動」および「朝のあいさつ運動」の総称である。

この運動は、生徒が自ら企画.実践することを通して、生徒の手で、良い校風(新たなる伝統)をつくることをめざしている。

この運動では、本部役員を中心として、多くの委員会が実践協力した。

e. 生徒自らの運営による生徒会行事等の充実

主な実践例は次の通りである。

ア. 対面式

生徒自らの企画で、新入生を歓迎し、中学校生活の概要をより良く理解させるために、生徒会組織を分かりやすく説明できる巨大なパネルを作ったり、委員会や部の活動内容を詳しくまとめ、ていねいに説明するなどの工夫を凝らした。

イ. 生徒会総会

総会のための学級活動を通して、参加意識の高揚を図った。各学級から出された多くの質問や意見に対する答弁は、本部や委員会役員が協力して練り上げた。総会の運営も今年度のスローガンや活動方針を一人一人に理解させることに重点をおき、詳しい要項を作成するなどの工夫を行った。

ウ. 各壮行会

主将のあいさつの原稿を各部が工夫して作り、メンバー一人一人を紹介した。また、進行の流れを本部役員が、運営していく中で分かりやすく整理しまとめるなど、回を重ねるごとに改善されていった。

エ. 合唱コンクール

今までは、校内で学年単位で行われていた合唱コンクールを、全校一斉に市民会館で行った。評議委員を中心として実行委員会を組織し、教科委員会と連携を図りながら練習計画を立案したり、当日の実施計画の作成や運営を行った。

 

前期生徒総会の様子

前期生徒総会の様子

 

(二) 結果の考察

資料や観察から仮説、特にa〜eに関わって言えることは、次のようなことである。

a. については

(1) 全校生参加の委員会組織を作ったが、その委員会の数と人員は、約七割の者が現状で良いと認め、組織編成は適当であった。

(2) 委員編成の結果、五十五パーセントの者が良くなった点として、「活動が活発になった」「理解しやすくなった」「協力的になった」と答えており、十九パーセントの者が悪くなった点として、「やらない人がいる」と答えていることは、課題として残るが、概ね新組織作りがプラスに働いたととらえられる。

(3) 所属している委員会の仕事を約八割の生徒が理解しており、その仕事の内容とほぼ現状でよいと答えているのは、委員会の仕事として分類された内容が、活動の実態にほぼ合っていることを示唆している。

(4) 全ての委員会が三以上の評価を受けているのは、組織としての活動が自他ともに認められる活動になってきたことを意味している。

(5) 委員会顧問の意見として、新しい指導組織は、校務や指導の両面でや

 

 

 


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