教育福島0153号(1991年(H03)02月)-028page
(一) 授業を展開するに当たっては、学習内容を明示するとともに、生徒の到達目標を具体的に設定し、生徒一人一人がそれに迫ることができるように配慮する。
(二) 観察、実験を適切に取り入れるとともに、教材、教具の工夫・開発に努め、生徒が興味をもって積極的に学習に参加するように、指導方法を改善する。
(三) 教育機器の特性を十分に把握し、その適切な活用により、授業の活性化を図る。
(四) 生徒一人一人の学習が成立するよう、指導の個別化と学習の個別化に配慮する。そのため、一斉指導の外に、個別学習、グループ学習等の学習形態を取り入れるよう努める。
(五) 学習の評価に当たっては、認知面のみの評価にとどまらず、情意面・技能面を含め総合的に評価するように、その方法を研究する。
三 観察、実験に当たっては、事故の防止に十分に配慮する
(一) 観察、実験における基本操作の技能については、生徒各自が十分に習熟するように配慮する。
(二) 野外調査・採集等の実施に当たっては、予備調査を行うなどして、事故の防止に万全の注意を払うように努める。
(三) 有害物質等の取り扱いについては、その使用法、使用後の処理等に十分に留意する。
保健体育
保健体育では、計画的に運動する習慣を育てるとともに健康の増進と体力の向上を図り、明るく豊かで活力ある生活を営む態度を育てることをねらいとしている。
このため、体育では、生涯を通じて継続的に運動ができる能力と態度を育てること、保健では、自ら進んで健康の保持増進を図る能力と態度を育てることに重点を置いて指導することが大切である。
また、総則の趣旨を生かして、学校における体育に関する活動が全体として調和を保つよう配慮する必要がある。
一 指導計画の改善に努める
〈体 育〉
(一) 地域や学校の実態、生徒の特性等を十分考慮し、卒業までの見通しを立てたうえで内容・時間数・単元の構成等を的確に定めるよう配慮する。
(二) 生徒が領域及び運動種目を選択して学習できるようにするとともに、その内容の習熟が図られるよう配慮する。
〈保 健〉
(一) 学校保健計画との関連を十分考慮して、保健学習としての特性や役割が明確になるよう配慮する。
(二) 中学校との関連を図るとともに、学校や生徒の実態に即し、指導内容を弾力的に取り扱うよう配慮する。
二 学習指導の改善・充実に努める
〈体 育〉
(一) 運動の特性や一人一人の生徒の特性等に応じた指導法を工夫し、個性の伸長に努める。
(二) 学習意欲を高めるため、具体的な目標を設定するとともに、評価の観点を明確にし、自主的な学習活動ができるよう配慮する。
〈保 健〉
(一) 生徒の健康・安全に関する認識の実態を把握し、それを学習指導に生かすとともに、基礎的・基本的な事項の生活化が図られるよう配慮する。
(二) 学習への興味・関心を高めるため実験・実習や教育機器等の積極的な活用に努める。
三 生涯スポーツの基礎づくりと体力・運動能力の向上に努める
(一) 生涯にわたってスポーツに親しむ習慣の確立を図り、一人一スポーツの奨励に努める。
(二) 体力づくりの意義や合理的なトレーニング法の理解とともに、体力・運動能力を高めるための運動処方を工夫し、その実践指導に努める。
四 事故防止に努める
施設・設備の定期点検の実施と実際の活動に当たっては、自己の身体の調子や練習場所等の安全を確かめるなど、健康・安全に十分留意するよう指導し、事故の絶無に努める。
芸術
芸術科は、実践的、体験的な諸活動を通して、表現及び鑑賞の能力、美的感覚、直観力、想像力、思考力、理解力などを伸ばしていく教科である。
したがって、各教科においては、生徒の実態及び学校の実情に応じて、各領域の指導内容の精選と重点化を図るとともに、指導法の改善に努めることが大切である。
さらに、生徒一人一人が、自ら進んで意欲的に諸活動に取り組み、生涯にわたって芸術を愛好する心情を育てることができるようにすることが必要である。
そのために、各教科において特に次の観点に配慮するものとする。
〔音 楽〕
一 基礎的な能力の伸長を図る
(一) 音楽の表現・鑑賞の喜びを経験さ