教育福島0153号(1991年(H03)02月)-040page

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養護教育センター通信

 

平成3年度

養護教育センター事業の概要

 

近年、特殊教育の対象となる児童生徒の障害が重度・重複化、多様化するに伴い、障害の早期発見、早期教育そして早期相談の重要さが叫ばれております。また、精神薄弱特殊学級の減少に伴い、ボーダーライン上の児童生徒の指導の問題や、最近注目されているLDと呼ばれる児童生徒の指導上の問題等を含め、教育相談、就学相談に関して、医療・福祉・教育の機能連携についての強い社会的要請があります。

このような状況の中、機能の充実を図り県民の要望に応えることが、福島県養護教育センターの重要な業務内容です。開設六年目を迎える平成三年度の事業概要についてお知らせいたします。

 

一、教育相談事業の概要

 

心身に障害のある就学前幼児、学齢児童生徒と保護者及び担任等と面接します。そして、必要に応じて専門分野からの検査を行い子どもの状態を総合的に判断し、家庭での養育の仕方や、就学等について相談を実施します。相談に当たっては、障害の状態や相談内容に即応した担当者を充て、相談者の期待に応えていきます。

 

(一) 目的

1) 相談活動を通して、悩みや不安の解消を図り、子どもとその関係者の生活創造への援助を行います。

2) 相談活動に当たっては、必要に応じて専門機関との連携を密接にし心身障害児教育の内容の充実を図ります。

3) 適切な就学指導ができるよう側面的援助を行います。

(二) 方法

1) センターでの相談

当養護教育センターに来所、あるいは、電話で行うものです。

2) 地域相談室での相談

本県の地域性を考慮して当養護教育センターの地域相談室として、県北、会津、浜通りの三カ所に開設します。 (表1)

 

二、教職員研修事業の概要

 

今日、教職員の資質の向上及び教育内容、指導方法の改善充実が叫ばれており、この課題解決の方策をめぐって様々な論議がなされています。その一つとして研修の充実が強く要望されています。養護教育センターで行う研修は、「福島県教職員現職教育計画」の一環をなし、「基本研修」及び「専門研修」が位置付けられています。

 

(一) 目的

 

表1 地域相談室設置場所

 

聾学校福島分校内〒960福島市森合町6-34TEL(0245)31-5013
聾学校会津分校内〒965会津若松市-箕町鶴賀字下柳原102TEL(0242)22-1286
聾学校平分校内〒970-01いわき市平馬目字馬目崎61TEL(0246)34-2202

 

3) 巡回による相談

主として六歳までの幼児とその保護者を対象として、福島、会津若松、原町、いわきの四市で七月から九月にかけて行う予定になっています。居住している市町村の教育委員会に電話か、はがきで申し込みます。

(三) 内容 (表2)

 

表2 教育相談の内容

 

区分対象主な内容
教育相談保護者障害の種類・程度の判断、家庭での養育(しつけ、訓練の内容・方法)進路等の相談及び継続指導
学校・園関係者障害の種類・程度の判断、学習指導・訓練等の相談
市町村教委職員各種検査法、障害の種類・程度の判断技術等の相談
就学相談保護者及び市町村教委職員就学に関する相談、情報・資料の提供等による啓発に関する相談及び助言
検査・観察市町村教委、学校等からの依頼視覚、聴覚、言語、社会生活能力、精神発達、運動機能その他の検査、観察

 

 

 


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