教育福島0154号(1991年(H03)04月)-014page
特集2
学校結食の充実
−健康教育の一環としての望ましい食習慣の形成を目指して−
一 はじめに
我が国の学校給食は、戦後の困難な食糧事情の下での、栄養補給と就学奨励を目的に、アメリカから脱脂粉乳等の援助物資を受けたのを契機として、本格的に開始されました。
その後、学校給食の意義に対する人々の理解の深まり、保護者からの学校給食の実施に寄せる強い要望、更にこれらを受けた学校給食法(昭和二十九年)の制定をはじめとする制度面での整備等が図られ、学校給食は、年を追うごとに普及充実してきました。
学校給食は、それぞれの時代の要請に応えて大きな役割を果たしてきましたが、これからも健康教育の一環として、また、食文化の継承に寄与するものとして、ますますその重要性が高まっていくと考えられます。しかし、食事を摂るということは、あまりにも日常的であるがゆえに、従来、ややもすると計画的指導が困難な面もありました。
今回の特集記事を契機に、再度健康つくりにおける学校給食の役割について一緒に考えていただけたらと思います。
お花を飾って交流給食
二 学校給食の実施状況
1 完全給食の拡大
平成二年五月一日現在、学校給食(完全給食、補食給食及びミルク給食)を受けている児童生徒数は、小学校・中学校・特殊教育諸学校・夜間定時制高等学校を合計して、約二十七万四千人となっています。
また、完全給食の実施状況は、
表1 給食実施状況
(平成2年5月1日現在)
区分 学校数 児童・生徒数 給食実施校数 完全給食 補食給食 ミルク給食 学校数 児童・生徒数 学校数 児童・生徒数 学校数 児童・生徒数 学校数 児童・生徒数 小学校 国立 1 896 1 896 (100)1 (100)896 公立 599 174,774 599 174,774 (96.0)575 (98.0)171,263 (0.2)1 (0.2)291 (3.8)23 (1.8)3,220 私立 3 888 3 888 (100)3 (100)888 計 603 176,558 603 176,558 (95.5)576 (97.5)172,159 (0.2)1 (0.2)291 (4.3)26 (2.3)4,108 中学校 国立 1 529 1 529 (100)1 (100)529 公立 245 94,099 245 94,099 (82.9)203 (79.8)75,067 (17.1)42 (20.2)19,032 私立 3 567 3 567 (100)3 (100)567 計 249 95,195 249 95,195 (81.5)203 (78.9)75,067 (18.5)46 (21.1)20,128 高等学校定時制 公立 11 1,159 11 1,159 (81.8)9 (80.6)934 (18.2)2 (19.4)225 計 11 1,159 11 1,159 (81.8)9 (80.6)934 (18.2)2 (19.4)225 特殊教育諸学校 国立 1 64 1 64 (100)1 (100)64 公立 24 1,482 19 1.078 (75.0)18 (79.9)1,059 (4.2)1 (1.4)19 計 25 1,546 20 1,142 (76.0)19 (72.6)1,123 (4.0)1 (1.2)19 合計 888 274,458 883 274,054 (90.9)807 (90.8)249,283 (0.3)3 (0.2)516 (8.2)73 (8.8)24,255