教育福島0154号(1991年(H03)04月)-016page

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三 学校給食の教育的意義

学校給食は、「児童生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与する」(学校給食法第一条)ことを目的とし学校教育活動の一環として実施されています。

 

文部省があげている学校給食のねらいは次の三点です。

このねらいには、教科学習では得にくい貴重な教育上の意義が含まれています。

 

1) バランスのとれた栄養豊かな食事を適切な指導の下に提供することにより、児童生徒の健康の増進、体位の向上及び正しい食習慣の形成を図る。

 

2) 教師と児童生徒が食事を共にすることによって、教師と児童生徒、児童生徒相互間の心の触れ合いの場を作り、好ましい人間関係の育成に資する。

 

3) 事前の準備、後片付けを通じて、協力、責任、清潔、きまりを守ること等、共同生活における共同・協調の精神の体得に資する。

 

なお、学校給食に関する指導は平成元年三月に告示された学習指導要領においても、特別活動の学級活動に位置付けられています。

 

1 望ましい栄養摂取に果たす学校給食の役割

今日の我が国の国民の食生活は平均的には向上をしているものの個々の児童生徒をみると、片寄った食事内容に起因するカルシウムやビタミンB2等の微量栄養素の不足、あるいは脂肪によるエネルギーの過剰摂取等の栄養管理上の問題、朝食の欠食や一人で食事をとるといった食生活上の問題を抱えていることが指摘されています。

本県においても、平成二年十二月に実施した「児童生徒の食事に関するアンケート調査」の結果(朝食を週一回以上食べずに登校した者が小学二年生で八・六%、中学生で二十三・六%と、年齢が高くなるに従って高率になっていることが窺えます。(表4)

また、学校給食を実施している日と実施されていない日とでは、一日の合計栄養摂取量に大きな差異があることを示す調査結果も出されています。(表5)

このように、成長期にある児童生徒の健康の保持・増進も、かな

 

表4 1.朝食について

 

表4 1.朝食について

 

2.朝食は主にだれと食べたか

 

表5 摂取栄養量調査

 

表5 摂取栄養量調査

平均栄養所要量(厚生省策定)に対する児童生徒の平均摂取栄養量との比較(1人1日当たり)

 

 

 

 

 


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