教育福島0154号(1991年(H03)04月)-017page

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りの部分が学校給食によって支えられているといっても過言ではありません。望ましい栄養を摂取し、さらに、望ましい食習慣の形成を図っていくためには、今後とも、家庭・地域と連携した学校給食の 一層の充実が求められています。

 

2 健康教育の観点に立った学校給食指導と学校・家庭・地域の連携の推進

社会構造の変化、サービス産業等の発展により、家庭の果たしてきた機能が変容し、家庭の在り方が問題となってきています。

このような中で、児童生徒の心身の健全な発達を図るためには、今後、食教育のみならず広く健康教育に関する各教科、道徳、特別活動等、各領域との連携を図りながら、児童生徒に健康の保持・増進に関する知識や実践的態度を身に付けさせることが求められており、臨時教育審議会においてもその旨の答申がなされたことは記憶に新しいところと思います。

学校給食は健康教育の中核となる分野であり、今後は栄養職員の協力を得て、このような観点に立った指導の充実を図ることが必要です。

また、学校給食の食事内容の多様化に対応し、児童生徒に自己管理能力を身に付けさせるため、選べる献立を導入することも必要となっています。

さらに、児童生徒の基本的生活習慣や望ましい食習慣を育成するためには、その生活の基盤である家庭や地域との連携を一層密接にしながら、児童生徒を育てるための良い環境をつくることが大切です。

 

体によい食物は、なんだろう

 

体によい食物は、なんだろう

 

学校と家庭と地域の連携を図るためには、次のような方法が考えられます。

 

1) 家庭における食生活やこれに関連する基本的な生活習慣等の把握

2) 給食だよりの配布や、文化祭・産業展への出展等の広報、啓発活動

3) 見学・参観、学校給食試食会、親子給食、招待給食、給食懇談会等の開催

4) 学校給食の献立を中心とした調理講習会や親子料理教室の開催

5) 手作り弁当の日の設定や手作り弁当の持参

6) 我が家の自慢料理、地場産物の活用や郷土食の伝承に配慮した献立の学校給食への導入

7) 地域の人々の協力を得て、児童生徒が栽培収穫した産物等の学校給食への活用

8) 地場産業、伝統文化との関連を考えた食器具等の改善工夫

9) 郷土食に代表される伝統的な食文化の継承等へのシルバー人材の活用

10) 地域の公共団体との連携

 

お母さんと楽しいね

 

お母さんと楽しいね

 

四 学校給食指導の充実

学校給食の目標の第一には「日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと」が挙げられていますが、そのための給食指導には、児童生徒の食生活の実情から判断して、なお不十分な点がいくつか指摘されています。

そこで、学校給食の指導に当たっての留意点を次に挙げてみます。

 

 

 


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