教育福島0154号(1991年(H03)04月)-038page
教育センターから
授業におけるコンピュータの効果的な活用について
〜第一年次の研究実践から〜
科学技術教育部
一、はじめに
平成元年三月に告示された新学習指導要領では、小・中・高校において、各教科ごとにコンピュータの利用を中心とする情報教育の在り方が示された。
一方、県内の学校では、コンピュータの導入が急速に進んでいるが、授業における活用に関してはまだ日が浅く、その活用法やソフトウェアの開発は十分とはいえない状態にあることが実態調査から明らかになった。
また、児童生徒の学習に対する意識が多様化している現在、興味・関心をもって自ら進んで学習活動に取り組ませる指導は最も重要な教育的課題となっている。
これらのことを踏まえ、科学技術教育部では、新時代に対応できる教育方法への改善を図るため、学習指導におけるコンピュータの活用方法を追究することにした。そして、その活用目的を「主体的な学習活動の支援」に置いて『授業におけるコンピュータの効果的な活用に関する研究』をテーマに平成二年度から二年計画で研究に取り組んだ。
二、研究の概要
一年次は、まず、小・中・高校でのコンピュータの活用状況を把握した。次に、その実態調査で明らかにされた問題点を踏まえて、授業におけるコンピュータの効果的な活用についての基礎研究として「学習指導内容とコンピュータの機能との関連」の研究を行った。その概要を表1)に示す。
表1) 研究の概要