教育福島0155号(1991年(H03)06月)-020page
る。
3) 必要に応じて、直接交流・間接交流を効果的に組み合わせる。
4) 場の交流はもとより、心の交流を大切にする。
5) 職員・保護者・地域社会に対して、交流教育への理解を高める手だてを配慮する。
6) 協力校として、相手校の活動の主旨に添うよう全校をあげて協力する。
7) 二年間の協力期間以降も日常的な交流が行われるよう、息の長い活動を行う。
これらの方針を踏まえ、児童生徒の交流教育の一般目標を「経験を広め、社会性を養い、豊かな人間関係をつちかう」とし、具体目標を次のように定めた。
1) 集団へ抵抗なくとけ込むことができ、より多くの人とかかわりをもつことができるようにする。(集団参加への意欲・態度)
2) 他の人に働きかけ、自分の意思を積極的に伝えようとする姿勢を養う。(対人関係、意思の伝達)
3) 様々な人とふれあうことで、個々の生活経験を豊かにする。(生活経験の拡大)
以上のような目標のもと、二年間に実に数多くの交流活動を行ってきた。以下、今までの活動内容を分類し、紹介する。
(1) 直接的な交流活動
1) 行事を通した交流活動
ア 対面式
毎年、平四小の各学年一学級、計六学級が本校を訪れた。本校は小学部全員が参加し、お互い校歌を歌ったり、班に分かれて自己紹介やゲーム、車いすリレーなどを行った。重複学級の児童も多くの友達とふれあい、交流を深める機会になっている。
イ たなばた音楽会
たなばたの季節に本校児童が平四小の音楽会に参加し、平四小の体育館には両校の児童が作った笹飾りが飾られ、その中で学年ごとに一緒に合唱や合奏を発表した。本校の児童は、人数の多さに驚いていたが、徐々に多くの人前で発表することに自信をもち始めた。
ウ ひらくぼ祭
両校児童が平四小の学習日で一緒に収穫したお米で、もちつきを楽しんだ。収穫祭を兼ねたこの祭りには、平四小PTAの方が世話役をされ、本校児童も多くの人とのかかわりをもつことができた。
エ その他
本校児童が平四小の運動会や学習発表会の予行練習を見学し、飛び入りで参加したり、雰囲気を楽しんだりした。本校の運動会や高等部の文化祭には、平四小児童が来校し、交流を深めた。年の初めには、両校の代表児童が各学年の工夫された年賀状を交換した。
運動会予行に参加
2) 学級間の交流活動
ア 教科による交流活動
交流二年目の新しい試みとして、教科による交流を行ってきた。二年生が「国語」、六年生が「図画・工作」を取り上げ、両校の担任が指導計画を綿密に打ち合わせながら授業を展開した。本校児童にとって今までにない貴重な経験をした。
イ 学級活動による交流活動
学級活動において児童が主体となり、お楽しみ会や友だち会をした。
各学年が工夫してゲームをしたり、プレゼントを交換したりするなど、児童が積極的に交流活動を進めた。
3) 職員間交流
両校の職員が、教育懇談会や授業見学をしたり、ソフトボールなどのレクリエーション、懇親会を通して交流を深めた。
教科による交流活動
(2) 間接的な交流活動
1) 児童間の交流
手紙を通しての交流が全学年を通して行われ、学校や学級の紹介からはじまり、直接交流の時のお礼、クリスマスカードや年賀状の交換と広範囲に行われ、お互いの理解を深めるのに役立てた。