教育福島0155号(1991年(H03)06月)-021page

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2) 職員間の交流

毎月平四小から発行される交流機関紙「江すじ」を通して、両校の情報交換をし、職員相互の理解に大きく役立て、本校からは障害児理解を深めるために、本を紹介したり、校内で参考資料を作成し、平四小へ提供した。

3) その他

交流機関紙「江すじ」は、地域の各家庭に回覧されたり、公民館などにおいて地域の人の目にふれ、地域への啓発に大いに役立てた。

 

平四小から届いた年賀状

 

平四小から届いた年賀状

 

交流教育活動を通しての理解啓発 −中学校−

福島県立猪苗代養護学校

 

一、猪苗代養護学校の概要

 

本校は、河東町立河東中学校が「平成元・二年度文部省指定心身障害児理解推進校」に指定されたのを受けて、その協力校として交流活動を行った。

(一) 交流校の概要

○本校

児童生徒数、小学部三十六名、中学部二十七名、計六十三名、学級数十五学級(平成二年度現在)。

主障害は精神薄弱である。中には他の障害を合わせもつ児童生徒も多く、障害の程度も年々重度化、多様化の傾向にある。交流には主に中学部生徒が参加した。

○河東中学校

生徒数三百七十六名、十学級(平成二年度現在)。第二学年生百十四名を中心に進められた。

(二) 研究主題

「思いやり、助け合い、奉仕の心を育てるにはどうすればよいか。」

 −心身障害児との交流を通して−

心身障害者に対する偏見を取り除き、対等な人間関係のもとに共存することのできる福祉社会を理解し実践する。

(三) 交流活動の実際

主な交流の経過は表一に示すとおりである。

「モザイク壁画制作」を両校生徒合同による四回の共同制作の授業の形態で、継続的に進めたことが本交流での特徴である。回を重ねるごとに両校の生徒間で互いに協力し工夫して制作をしていく姿が見られ、相互理解や仲間意識が芽生えてきたように思われる。

○成果

〈河東中学校〉

実際に共同制作活動を通して障害者と交流を進めるなかで、心身障害者に対する単なる同情やあわれみだけでは、真の意味の心身障害者との交流ではないことを身をもって体得した。つまり具体的に個々の特性に合った行動で接しなければならないという相手の立場を考える習慣が養われた。また、養護学校生徒の努力する場面を見て、自分もやろうとする体験をした。

〈猪苗代養護学校〉

施設−養護学校、又は、家庭-養護学校の限られた生活パターンのくり返しでは得がたい同年代の仲間を得たことの喜びは大きい。養護学校の生徒は、文部省指定が終了後も次

 

表1 主な交流活動の経過

 

〈1年次〉

月日活動項目主な内容
6.11○猪苗代養護運動会
河中生訪間交流
運動会参観(ブラスバンド部員)
9.30〇郡山安積二中との交流見学河中リーダー生徒交歓会参観
10.15○猪苗代養護学習発表会
河中生訪間交流
学習発表会参観 演奏参加 (合唱部)
10.17○河東中野外活動
猪養生訪間交流
いも煮会(猪養生20名)
10.31〇猪苗代養護野外活動
河中生訪間交流
いも煮会(河中生12名)

 

〈2年次〉

月日活動項目主な内容
4.13○猪苗代養護学校見学
河中1年生134名訪問見学
障害児教育、養護学校の実態などの話を聞き、構内見学
〇河中2年生114名訪問交流対面式、交歓会の後養護学校の全学級に入り交流活動実施
5.1〇河東中校内陸上競技大会
猪養生訪問交流
2年生の学級に入り、応援、又は、競技にも参加(猪養生23名)
5.7○交流会
河中生リーダー19名訪問交流
対面式、交歓会
5.24〇第1回共同交流活動
モザイク壁画制作
猪養中学部生徒26名、河中2年の学級に入り共同制作
6.10〇猪苗代養護運動会
河中ブラバン部員30名
入場行進曲演奏、準備等手伝い
6.21○第2回共同交流活動
モザイク壁画制作
猪養中学部生徒27名、1回目と同じ学級で活動
7.21○若松女子高校との交流見学
河中生リーダー29名訪問交流
童話劇鑑賞、交歓会参加
9.26○第3回共同交流活動
モザイク壁画制作
猪養中学部生徒27名、前回の活動に加えてゲームでの交流
10.14○猪苗代養護学習発表会
河中生訪間交流
学習発表会参観、友情出演 (剣舞部)
10.18○猪苗代養護野外活動
河中生訪間交流
いも煮会(河中生代表10名)
10.26○第4回共同交流活動
モザイク壁画制作
猪養中学部生徒27名、モザイク壁画仕上げ(公開発表当日)
10.30○河東中野外活動
猪養生訪間交流
いも煮会(猪養生17名)
3.2.15○猪養スキー場での雪あそび
河中生訪間交流
そり遊び(河中1年生8名)

 

 

 


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