教育福島0157号(1991年(H03)09月)-049page

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美術館だより

蠣崎波響とその時代展

会期9月29日(日)〜10月27日(日)

会場県立美術館

蠣崎波響(一七六四〜一八二六)は、近世の北海道が生んだ最初の本格的画人です。江戸時代後期に松前藩主の子として生まれた彼は、藩の存亡に関わる激動期に家老としての重責を果たしながら、優美な花鳥や艶麗な人物を描き続けました。また時の知識人たちとも幅広い交友をもち、詩人としても知られた文化人でありました。その生涯と業績については、近年相次いで出版された波響の伝説や評伝、そしてテレビ番組などによって急速に多くの人々の関心をひいています。

波響の作品は、北海道内はもとより、東京方面、そして松前藩が一時福島県伊達郡梁川に転封されていた関係で県北地方にも数多く遺されていて、県内では「梁川の波響さん」として親しまれています。今回の展覧会は、はじめての全国的な規模の調査研究に基づく本格的な回顧展として、波響の画業の全貌を展観するとともに、波響の作風に影響を与えた宋紫石や円山応挙ら同時代の画家の作品や、波響の門人たちの作品もあわせて紹介し、その総合的な把握を試みます。北辺の小藩に生まれながら、東北から関西に及ぶ活躍をした貴顕の画人、蠣崎波響の姿を心ゆくまでご堪能ください。

観覧科

一般・大学生七二〇円(五六〇円)

高校生五一〇円(四一〇円)

小・中学生三六〇円(二五〇円)*( )内は20名以上の団体料金*

休館日

毎週月曜日と10月11日(金)

*期間中展示替えを行います。詳細は美術館学芸課までお問い合せください。※期間中講演会があります。(講師・日時未定)

鍾旭・雉子・鴛鴦三幅対

鍾旭・雉子・鴛鴦三幅対

夷酋列像より「ツキノエ」1790年

夷酋列像より「ツキノエ」1790年


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