教育福島0159号(1991年(H03)11月)-009page
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鉄遺跡など豊富な史跡が身近にあり、鹿狼山はじめ多くの伝説に関わる地でもある。このような郷土の歴史を知り、郷土を見直し、自分達の生活を見つめることは意義深いことと思われる。身近な歴史・文化に触れることによって学習意欲を掘り起こし、ボランティア活動等との連携によって郷土愛と社会性に富む人間の育成を図りたい。
以上が新地高校が「魅力ある学校づくり」に「郷土を見つめる教育」をテーマとした理由である。
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新地貝塚
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登山・清掃
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竪穴住居復元
二 実施計画(表1)
三 実施内容
「実施計画」に従って平成二年度より実施された内容は次のようである。
(1) 平成二年度
1) 講座「新地貝塚」と「鹿狼山」
講師 原町高等学校教諭
玉川一郎先生
(五月二日)
新地貝塚は学校に隣接しており、付近の畑から土器の破片などを拾った経験のある生徒も多い。講座のあと「友達が拾うので自分も拾った土器のかけらを持っているが、そんな貴重なものだったとは…」とか「鹿狼山伝説は、ただの昔話だと思っていたのに、ほんとうにあったことが背景になっているとは…。ほかの伝説にも隠れた歴史があるとしたらおもしろいなと思った。」などの感想が聞かれた。
2) 県立博物館見学(三年生)
講師 博物館学芸員
(六月十五日)
総合展示室の原始のところは特に興味を持った生徒が多かった。新地町出土の品が多く、発掘作業に参加した生徒もいて歴史を身近に感じるひとときとなり新たな興味を得た。
3) 登山・清掃「伝説と信仰の山鹿狼山」(一・三年生)(十月八日)
4) 北海道「伊達市資料館」見学(二年生修学旅行)
新地町と姉妹都市であり、江戸時代同じ亘理藩であった人々の移住先である伊達市を訪問。(十月五〜九日)
5) 文化祭「竪穴住居復元」
縄文時代の住居を二週間がかりで復元し「古代人の暮らし体験」を一般公開。(十一月十六〜十八日)
県立博物館の「縄文人の暮らし展」を見た三年生の発案で、古代の祖先達の生活を実際に再現しようと始められた。先ず資料集めからはじめ、各クラスから選ばれた委員を中心に、穴掘り、カヤ刈り、棟上げ、屋根ふきに挑戦、二週間で完成させた。
全校協力の成果は予想外の出来栄えで、一般公開では「古代人の暮らし体験」と銘うって勤労体験で栽培した芋で作った焼き芋なども振る舞われた。
6) 史跡清掃「新地貝塚・観海堂」校地に隣接する新地貝塚を清掃し、土器の破片などを収集。一方は明治初期の学校観海堂の周辺と釣師浜一帯を清掃。(七月十日)(全校生)
7) 聞き取り調査「父母・祖父母の時代」父母・祖父母の子供のころの遊びについて調査(冬休み)(全校生)
以上が主な実施内容であるが、県立博物館見学は毎年三年生を対象として実施されるバス旅行である。また北海道の伊達市訪問は二年生の修学旅行の中に組み入れてあり、毎年実施される。修学旅行と史跡清掃以外は事前に父兄の参加をよびかけ毎回参加者を得ている。
(2) 平成三年度
1) 駒ヶ嶺城・武井製鉄遺跡見学及び講座「武井遺跡」
講師 県文化センター主査
寺島文隆先生 (五月二日)
午前中全校生徒歩遠足を兼ねて駒ヶ嶺城跡・武井製鉄所跡を見学。午後学校で講座「武井遺跡について」を聞く。
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