教育福島0159号(1991年(H03)11月)-010page

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午後の講座は全校生、職員及び父兄の希望者を対象に行われ、一時間の予定が三十分も延長される盛況であった。

講師は当町出身で、武井遺跡発掘の主任調査員。生徒も現場を見た直後であり、実際に担当した人ならではの迫力ある講演に熱心に聞き入っていた。

特に武井発掘は「古代史のこれまでの教科書を書き改めるほどの発見」であったというところに深く感動した様子であった。「ただ身近なだけでなく日本の歴史につながってるんだと思った。」との生徒の感想も聞かれた。

2) 県立博物館見学

(三年生)

講師 博物館学芸員

(六月十三日)

3) 海浜清掃(全校生)

釣師浜一帯を清掃(七月十一日)

4) 北海道「伊達市歴史資料館」見学(二年生修学旅行)(九月十七〜二十一日)

修学旅行で新地町の姉妹都市を訪ねる三回目で、資料館には伊達館長、市長、議長さんたちが出迎えて下さった。明治維新に際し、伊達藩領新地からも移住した人々がおり、同姓の人の資料などに見入る生徒もおりバスが出るまで熱心に話しや見学に時を過ごした。

5) 登山・清掃「伝説と信仰の山鹿狼山」(一・三年)(雨天中止)

今年はまだ年度途中なのでここまで実施されている。

 

▲海浜清掃

▲海浜清掃

 

四 目標と今後の課題・問題点

 

「郷土を見つめる教育」の目標は、身近にある豊富な史跡や伝統文化に触れ、見つめることを学習活動の中に取り入れることによって、(1)学習意欲を喚起し、(2)すすんで社会に役立とうとする気風や郷土愛を養い、(3)地域社会との絆を強めその教育力を積極的に引き出すことである。

そして、生徒一人一人が持つ個性の伸長・地域に根ざした特色ある学校づくり・伝統文化の継承・未来への展望などが計画を実施する過程から浮かび上がってきた今後の課題のように思われる。

平成二年度に実施した文化祭での「竪穴住居復元」は生徒会役員を中心に全校の協力によって完成し、新聞等でも報ぜられ、予想外の反響と全校一致協力の一体感が得られた。

いろいろな問題を残しながらも成果と思われるものも見えてきている。例えば、見学を終えた後は特に社会科の授業などに質問が多くなる、登校途中などに土器の破片を拾ってくる、などが挙げられる。

今後は、家政科が数年続けている「一人暮らしの老人訪問」や「病院ボランティア」活動との連携や、生徒の自主的研究発表会「わがふるさと写真展」、前年から引き続きの「父母・祖父母の時代」聞き取り調査とその集録作成、講座「新地町の伝説」を予定している。

 

表2 平成2年度聞き取り調査

「子供時代の遊び」

実施月日 平成3年1月2日実施

調査者(聞く人) 福島県立新地高等学校家政科1年26番 氏名 E.S 性別 女 生年月日 昭和49年6月15日 実施日年齢 16才 住所 相馬市北飯渕字川原崎 

対象者(聞かれる人) 氏名 T.H 調査者との続柄 母方祖母 生年月日 大正7年4月1日 年齢 72才 出生地 相馬 子供時代の住所 相馬市小泉字根岸

子供時代の遊び

遊びの種類(名前)〔例 1.ビー玉 2.ままごと〕

1.ビー玉

2.いしなご(おて玉)

3.なわとび

4.かくれんぼ

1.〜はどんな遊びだったか

(何才ごろの遊びか。どのように遊んだか。どんな人と遊んだか)

1.

「ビー玉」は今でいうとボーリングのように距離をおいてあてるようにやっていたそうです。またおはじきのようにもやっていたみたいです。

2.

「いしなご」とはおてだまのことだそうです。6さいごろから14さいごろまでやっていた。

私はやったことがあるけど、ほとんどの人はやったことがないかもしれない

3.

「なわとび」は小学校でやったそうです。家でもやります。私たちが小学校でやったことをやったにちがいないと思います。

4.

「かくれんぼ」は私たちだってやったことがあります。でも内容がちがうようにも思います。たとえば鬼が二人〜三人いるそうです

その他

まとめてみると遊べたのは小学校時代だけだったように思います。だから私たちみたいに16さいになっても遊んでいられなかったようです。

私たちは祖母たちからみればとてもうらやましい生活をしているにちがいありません。

遊ぶ人は近所の人でおなじぐらいの人から1つか2つ上の人や下の人たちとたのしく遊んでいたそうです。

 

 

 


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