教育福島0159号(1991年(H03)11月)-016page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

作品 「くるみ割人形」

「カーニバル」

「歓喜」

本年度の「洋舞の祭典」は当会員のいない須賀川市での開催でした。洋舞の普及をめざし実現の運びとはなったものの、観客動員から宿泊施設等の問題を抱え、暗中模索でいる折、会場を拝借する須賀川市文化センターの館長様より種々適切なアドバイスを受け、それを期に、市関係各位を始め一般の方々にも暖かい御支援を頂き、平成三年度福島県文化振興基金助成事業の重責を無事果たす事ができました。

 

'91福島県洋舞の祭典

日時 平成三年六月二十日(日)一時〜

会場 須賀川市文化センター大ホール

作品 「春から春へ・流浪する人々」他九作品

なお、平成四年二月に「舞踊に対する照明効果について」の講習会を、いわき市において行う計画をしております。

 

福島県俳句作家懇話会

会長 藤村多加夫

 

福島県の俳壇を地域的に見ると、会津・相双・県南・いわき・県中・県北の六地域に大別されるが、俳句グループの数としては大小合わせると数百を数えることができる。その中から、結社誌・同人誌の発行・句集の刊行や会報の発行など、具体的な活動を続ける主なグループを地域的に挙げていくと、会津には結社誌「峠」(主宰馬場移山子)と「会津俳句連盟」(代表馬場移山子)とがあり、同地方の主たる行事を掌握しているといってよい。

いわき市は、「浜通り俳句協会」(代表安達真弓)が行事の中心で、同人誌「浜通り」を発行。また、「狩」福島支部(代表高木公園)の活躍が見られる。相双地域には、「相双俳句協会」(代表柴田柏花)、「原町市俳句連盟」(代表松野晴夢)、「小高町俳句連盟」(田中一荷水)があり、中央結社の支部句会の多いこの地方での活躍が目を引く。

県南地方は、「県南俳句人協会」(代表袴塚草彦)が行事を掌握、また「青雲」(主宰目黒十一)系の俳人による俳句会が多いことが特筆される。県中地域では中心になる団体としては、いまだ挙げるまでにはいたっていない反面、須賀川市の「桔梗」(高久田橙子・森川光郎選・発行人道山昭次)の三人制による指導の下、「結桿」八百号を迎えての伝統俳句をもっての活躍が目を引く。

県北地域では、「福島市俳句協会」(代表石川日出夫)、「藤の会」(代表藤村多加夫)、「福島県現代俳句連盟」(代表伊藤松風)で同人誌「曠野」を発行。それぞれ県北の行事を分掌しながら指導に当っている。

以上紙数の都合で、県内数多い俳句グループを割愛する中に、県俳壇を支えている各グループ分布について述べてみたが、ここで特記すべきこととしては、県俳壇を構成する以上の各結社、俳句連盟と称するグループのほとんどは、伝統派と自認する人々で、俳句の伝統といわれる季語と定型を超えようとする冒険的な詩精神をもつ作家は少ないことである。その中で、「浜通り」、「曠野」、「藤の会」の作家達には、伝統と季語・定型を大事にする中に、現代俳句としての新しさを求めようとする姿勢が窺えられるといってよい。また県俳壇的に共通している問題点として言えることは、俳句作家の平均年令が高齢化の傾向にあることと、性別的には、女性俳人が県俳人の七十五パーセント強を占めつつあることである。これらの理由と是非を述べるスペースはないが、紙と鉛筆と歳時記さえあれば、生涯楽しめるということと、高齢化社会の到来が目前に追っているいま、適度の知的刺激も味わい得るという意識がはたらくからか、俳句作品の質的向上とはかかわりなく、女性俳句人口はまだまだ増加するといわれている。

 

俳句への理解と歩みよりの兆しに呼応するかのごとく、昭和四十九年十一月に、

 

さてこういう県俳壇の分布図の中で、中央俳壇における、前衛を指向する現代俳句協会が伝統への回帰、俳人協会の現代俳句への理解と歩みよりの兆しに呼応するかのごとく、昭和四十九年十一月に、

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。