教育福島0162号(1992年(H04)04月)-016page

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(特別企画) 地域ぐるみの道徳教育の推進

青少年の心の教育の充実に向けて貴重な提言相次ぐ

−相双地区(平成3年度)道徳教育推進会議−

 

平成三年度福島県道徳教育推進会議が相双地区の原町市を中心に開催されました。

この会議は、毎年教育事務所単位に巡回して開催し、学校・家庭・地域ぐるみの道徳教育を推進させるために実施されるものです。

本県では、昭和六十二年度以来、文部省の委託を受け実施し、本年度で第五回目に当たります。「県民総ぐるみで二十一世紀を担う青少年の心の教育」テーマとして、五回の会議を開催し、相双地区の各分野で活躍されている二十名の方々から意見をいただき、提言としてまとめました。以下提言の一部を紹介します。

 

平成3年度福島県道徳教育推進会議

 

平成3年度福島県道徳教育推進会議

 

1)学校における道徳教育

 

1 家庭や地域社会に対して、学校における道徳教育についての理解を深めるよう努める。

(1) 各学校は、創意工夫をこらして道徳の授業参観を計画したり、事後に懇談会を実施したりするなどして、保護者の教育力の向上に努める。

(2) 「道徳教育通信」「道徳コーナー」等の広報活動により、豊かな心や自己抑制力の育成、基本的な生活習慣の形成等の啓発に努める。

(3) 「学校・家庭推進会議」(学校、PTA、地域の有識者等で組織)を設置するなどして、学校と家庭・地域社会がかかえる道徳教育にかかわる問題点の解決に向けて具体的な活動を進め、その結果を保護者に伝えて道徳教育の振興に努める。

2 親子運動会や親子レクリエーション等の魅力ある行事を工夫して参加を促し、親と子の触れ合いや親と教師の交流を深めながら道徳性の育成に努める。

3 豊かな心や思いやりの心を育成するために、ボランティア活動や奉仕活動を重視し、学年に応じた指導内容を教育課程に積極的に位置付けて推進する。

4 保護者や地域の人々が気軽に来校できるよう、次のような魅力ある学校づくりに努める。

(1) 教師と子供の信頼関係が厚く、雰囲気のよい学校。

(2) 子供のよい点を見いだし、可能性を伸ばす学校。

(3) 地域の人々の声に耳を傾ける謙虚さをもっている学校。

5 教師は地域社会に溶け込み、地域の諸会議や行事に積極的に参加して学校の教育方針を伝えたり、建設的な意見を聞いたりして道徳教育についての啓発に努める。

 

「学校、家庭、地域社会それぞれの教育機能を生かす工夫を」

渡部秀夫委員(原町市教育委員会教育長)

 

道徳教育振興会議に出席させていただき、道徳教育の現状や課題、さらにそれらを改善し、道徳教育の振興を図るための提言を聞くことができた。

いうまでもなく、子供は、学校、家庭、地域社会において生活し、人格が形成される。従って、それぞれの教育力を高めることはもちろん、価値観の多様化の中で、求める子供像についての共通理解を図ることが不可欠と思われる。また、学校・家庭・地域社会のそれぞれの教育機能の特性から、道徳性のどの部分の育成を担うべきか

 

 

 


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