教育福島0163号(1992年(H04)06月)-008page
特別企画「学校週5日制」
学校週5日制実施について
県教育委員会
−週一回の学校週五日制は今年の九月から実施されます−
学校週五日制の問題について検討を行ってきた文部省の「社会の変化に対応した新しい学校運営等に関する調査研究協力者会議」は今年の二月二十日、審議のまとめを公表した。
このまとめの中で、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び盲・聾・養護学校において、学校週五日制を円滑に定着させるためには、まず第一段階として月に一回の土曜日を休業日とする学校週五日制を平成四年度の二学期から導入するのが適当であるとした。
これを受けて文部省は、学校教育法施行規則第四十七条第一項を改正し、公立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校並びに盲・聾・養護学校における休業日として、毎月の第二土曜日を加えた。そして、この改正は、平成四年九月一日から施行することとされたのである。
−学校週五日制実施の背景には社会の変化や教育全体の見直しがあります−
近年わが国においては、情報化、国際化、価値観の多様化、核家族化、高齢化などの社会の変化が著しく進んでおり、今後も更に激しい変化が予想されている。このような社会の中で、子供たちは生きていかなければならず、そのためには、子供が社会の変化に対応して現在及び将来を主体的に生きていくことのできる能力を育成する必要がある。
自然体験(竹細工)
また、これまでの知識や技能を共通的に身につけることを重視した教育から、子供が自ら考え主体的に判断し行動できる資質や能力を育成することを重視する教育へと、学校教育の基調を変えることも求められている。
さらに、近年における社会の変化に伴って学校、家庭及び地域社会がもつ教育機能が十分発揮されていない状況がある。すなわち、学校教育は、ともすれば知識の伝達に偏り、画一化、硬直化の指摘がなされている。また家庭や地域社会の教育環境や教育に対する考え方が変化し、学校教育へ過度に依存する傾